新型RAV4 PHEV発売!:329PS・EV150km・7日間給電、6代目が叩き出した「次世代SUVの完成形」とは

新車情報

発売日:2026年3月9日 / 価格:Zグレード 600万円 / GR SPORT 630万円


自動車業界に身を置く筆者でも、このクルマのスペックシートを初めて見たとき、思わず二度見してしまった。

システム出力329PS。EV航続距離150km(Zグレード実測値151km)。1,500Wの外部給電。そして災害時には満充電・ガソリン満タンから最大7日間もの電力供給──。数字を並べると、まるで「スポーツカー」と「ポータブル電源」と「電気自動車」を一台に詰め込んだような話であり、実際そういう一台に仕上がっている。

それが、2026年3月9日に日本で発売される6代目トヨタRAV4のPHEVモデルだ。

Life is an adventure」というコンセプトを掲げる新型RAV4は、単なる移動手段を超え、ユーザーのライフスタイルを劇的に拡張する一台へと進化を遂げた。今回追加されたPHEVモデルは、圧倒的な走行性能と実用的な給電機能を兼ね備え、競合他車を凌駕するスペックを誇る。業界関係者として、その詳細な魅力を徹底的に解説していきたい。

誇る。業界関係者として、その詳細な魅力を徹底的に解説していきたい。


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  1. まずRAV4というクルマの「凄み」を改めて確認しておこう
  2. 【第6世代とは何か】PHEVを理解するための「3つのキーワード」
  3. 【PHEVの核心】第6世代ハイブリッドシステムの「ここが凄い」
    1. ① SiC(シリコンカーバイド)半導体の量産PHEVへの初採用
    2. ② システム最高出力242kW(329PS)という数値の「本当の意味」
    3. ③ EV航続距離:従来比57%増の「約150km」という革命
    4. ④ ガソリン満タン時の総航続距離は驚愕の1,350km
  4. 【2グレード完全解説】ZとGR SPORT、あなたに合うのはどちらか
    1. Zグレード PHEV(600万円)── 洗練と知性を纏う都市型PHEV
    2. GR SPORT PHEV(630万円)── GAZOO Racingが「本気で鍛えた」フラッグシップ
      1. 空力性能──CFDと風洞試験が生んだ「機能美」
      2. 剛性強化──「バッテリーを補強部材に使う」という発想の転換
      3. 足回り・ステアリング──専用チューニングが生む「意のままの操縦感」
  5. 【給電性能】「走る発電所」が可能にするアウトドアと防災の新しい形
    1. アウトドア給電──1,500Wで変わる「野外生活のクオリティ」
    2. 災害時給電──最大7日間の「ライフライン」機能
  6. 【プラットフォームと知能化】「買った後も進化するクルマ」という新しい価値
  7. 【UPGRADE SELECTIONS】「クルマが進化し続ける」サブスクリプション時代の幕開け
  8. 【価格と競合比較】600万円という数字を「高い」と言えるか
  9. まとめ──新型RAV4 PHEVが切り拓く「新しい未来」
    1. ■ 新型RAV4 PHEV スペックサマリー

まずRAV4というクルマの「凄み」を改めて確認しておこう

今回のPHEVモデルの話をする前に、RAV4というクルマの立ち位置を整理しておく必要がある。

1994年、トヨタはまったく新しいカテゴリーの乗用車を世に送り出した。当時、SUVといえばラダーフレームを持つ本格的なオフローダーか、ステーションワゴンのどちらかだった。そこにRAV4は「モノコック構造の乗用車をベースにしながら、アウトドアも楽しめる」という新ジャンルを定義して登場した。いわゆる「クロスオーバーSUV」の元祖である。

その成功があったからこそ、ホンダCR-V、日産エクストレイル、スバルフォレスターなどのライバルSUVが次々と誕生した。つまりRAV4は、今日の「SUV全盛時代」の礎を築いたパイオニアなのだ。

そして今、RAV4は年間で世界100万台超を販売するメガヒットモデルとして君臨し続けている。2024年の世界販売台数は104万台。これは全カテゴリーを含めた自動車販売において、世界的に最も売れているSUVのひとつという事実を意味する。

その「世界一売れるSUV」が、約7年ぶりのフルモデルチェンジで6代目へと進化し、2025年12月17日にまずHEV(ハイブリッド)モデルが先行発売。そして今回、ラインナップの真打ちともいうべきPHEVモデルが、2026年3月9日についにベールを脱ぐことになった。


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【第6世代とは何か】PHEVを理解するための「3つのキーワード」

6代目RAV4の開発を貫くキーワードは「多様化」「電動化」「知能化」の三本柱だ。

**「多様化」**については、洗練されたデザインの「Z」、真のアドベンチャー性能を持つ「Adventure」、走りを極めた「GR SPORT」という3スタイルを設定。グレードとパワートレインの組み合わせも緻密で、HEVとPHEVの両方を選べるのはZグレードのみ。AdventureはHEV専用、GR SPORTはPHEV専用という棲み分けが行われている。

**「電動化」**については、今回のPHEVモデルが主役となる。特筆すべきは、ガソリンエンジン単体モデルが全廃されたことだ。先代まで設定されていたガソリン車は消え、6代目はHEVとPHEVのみで構成されるフル電動化ラインナップとなった。これは「次の30年」を見据えたトヨタの本気の決断であり、RAV4がカーボンニュートラル時代の主役を担う覚悟の表れでもある。

**「知能化」**については、ウーブン・バイ・トヨタが開発したソフトウェアプラットフォーム「Arene(アリーン)」のトヨタ車としての初搭載が最大のトピックだ。テスラや中国の電動車メーカーが先行してきたソフトウェア定義車両(SDV)の分野に、トヨタがいよいよ本格参入した証でもある。AreneはOTA(Over The Air)によるソフトウェアの無線更新を実現しやすくし、購入後も機能が進化し続けるクルマを可能にする。現時点では運転支援システム「Toyota Safety Sense」とインフォテイメント系への適用が先行しているが、将来的な拡張が大いに期待される。


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【PHEVの核心】第6世代ハイブリッドシステムの「ここが凄い」

新型RAV4 PHEVの最大の特徴は、トヨタ初採用となる第6世代プラグインハイブリッドシステムの搭載だ。従来の5代目RAV4 PHVに搭載されていたシステムから数えると、全面刷新といっていい劇的な進化が施されている。

① SiC(シリコンカーバイド)半導体の量産PHEVへの初採用

今回のシステムで最も注目すべき技術革新が、パワーコントロールユニット(PCU)へのSiC(シリコンカーバイド)半導体の採用だ。

従来の半導体素材であるシリコン(Si)に対し、SiCは電力変換時の熱損失やスイッチングロスを大幅に低減できるという特性を持つ。実はトヨタはEV(bZ4X)やFCEV(ミライ)ではすでにSiCを採用していたが、量産PHEVへの搭載は今回のRAV4が世界初となる。

この技術的な突破口が何をもたらしたか。フロントアクスルの高さは15%、重量は18%低減しながら、モーター出力は12%向上した。そして、これまでリアに配置されていたDC-DCコンバーターや充電器をフロントアクスルに統合・一体化することで、空いたスペースにバッテリーをより多く搭載できるようになった。技術の進化が空間効率の向上に直結し、それがEV航続距離の伸長に繋がるという、理想的な技術連鎖が実現している。

② システム最高出力242kW(329PS)という数値の「本当の意味」

世界トップレベルのエネルギー効率を追求した2.5Lシリーズパラレルプラグインハイブリッドシステムを採用し、**システム最高出力は242kW(329PS)**という驚異的な数値を実現した。

329PSという数値をイメージしやすく言い換えると、かつての「スポーツカー」の域に達するパワーだ。先代RAV4 PHVのシステム出力は306PSだったが、今回はそれをさらに上回り、ミドルクラスSUVとしては破格の水準に達している。しかも単なる数値の話ではなく、モーター駆動ならではの「遅れのない即応性のあるトルク立ち上がり」が、この329PSをリアルに体感させてくれる。アクセルを踏み込んだ瞬間から、路面をガッと蹴り出すような力強い加速感は、従来のSUVの概念を大きく塗り替えるものになるはずだ。

③ EV航続距離:従来比57%増の「約150km」という革命

PHEVモデルとしての本質的価値を語る上で、EV航続距離の話は避けて通れない。

新型RAV4 PHEVは、満充電からのEV航続距離が従来型の約95kmから約150kmへと大幅に伸長した。Zグレードで151km、GR SPORTで145kmというグレード別の数値まで公表されており、カタログ値への自信の高さが伺える。

この57%増という飛躍を実現した要因はふたつだ。ひとつは前述のSiC半導体によるエネルギー損失の低減。もうひとつは、新開発の大容量リチウムイオンバッテリーの採用だ。先代比でバッテリー容量が約30%増大(一部情報源では40%増という情報も)し、そのスペースを確保できたのも、SiCによるアクスルの小型化・軽量化のおかげという、技術の連鎖がここでも生きている。

150kmというEV航続距離が意味するのは、「日常の移動の大半をガソリンを使わずにこなせる」という実用的な変化だ。日本の平均的な日常走行距離は一日30〜40km程度とされているが、150kmあれば週4〜5日分の通勤・買い物・送迎を一切のガソリン消費なしでカバーできる計算になる。PHEVを「保険付きのEV」として使う生活スタイルが、より現実的な選択肢になった。

さらに、今回から50kW以上の急速充電にも対応した。200V/6kW(30A)の普通充電なら満充電まで約4時間30分。50kW以上の急速充電なら80%まで約28分というスピード充電が可能になり、先代PHVが急速充電に非対応だったことへの批判に正面から応えた形だ。

④ ガソリン満タン時の総航続距離は驚愕の1,350km

ここまでEV航続距離の話をしてきたが、PHEVであることの最大の強みは「EV走行が尽きたあとでも走り続けられる」点にある。

満充電・ガソリン満タンの状態での総航続距離は、なんと約1,350kmにも達するという。東京から博多まで、無給油・無充電で走り切れる計算だ。長距離ドライブでの「充電切れの不安」というEVの最大の弱点を、PHEVは根本から解消している。


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【2グレード完全解説】ZとGR SPORT、あなたに合うのはどちらか

Zグレード PHEV(600万円)── 洗練と知性を纏う都市型PHEV

Zグレードは、6代目RAV4のスタンダードを体現するグレードだ。HEVとPHEVの両方が選べる唯一のグレードとして、幅広いユーザーのニーズに応える。

PHEV専用の外装として用意されているのが、ピアノブラックのアクセントパッケージだ。フロントロアバンパー、アンダーボディ、足元のホイールアーチにピアノブラックの専用パーツを配置し、全体をキリリと引き締めている。同じRAV4のシルエットでも、PHEV専用の装いにより「一段上の先進的なプレミアム感」が醸し出される。

インテリアでは、12.3インチのメーターパネルと12.9インチのセンターディスプレイによるタブレット感覚の大型コクピットが印象的だ。Arene搭載によりソフトウェアの継続的な進化も約束されており、「買った瞬間が最高値」ではなく「使うほどに賢くなるクルマ」という新しい車の価値観を体感できる。

荷室容量はHEVの733Lから749Lへと拡大され、リアシート格納時の床面は完全フラットになる。「ゴルフバッグ7個、サーフボード15枚」という発表会での表現が象徴するように、ラゲッジの実用性は格別だ。

GR SPORT PHEV(630万円)── GAZOO Racingが「本気で鍛えた」フラッグシップ

今回の新型RAV4で最も熱い話題を集めているのが、新たにラインナップに加わった**「GR SPORT」グレード**だ。GR SPORTはPHEV専用グレードとして設定され、単なるドレスアップモデルにとどまらない、本格的なメカニカルチューンが全身に施されている。

空力性能──CFDと風洞試験が生んだ「機能美」

GR SPORTの外装デザインは、コンピューター流体解析(CFD)と実際の風洞試験を繰り返すことで、前後の空力バランスが徹底的に追求されたものだ。専用フロントリップスポイラーとウイングタイプのリヤスポイラーは、見た目のカッコよさだけでなく、低中速域からのダウンフォースを積極的に発生させ、操縦安定性を向上させる機能部品として機能する。

車高が高いSUVは構造上、高速走行時のリフト(浮き上がり)が発生しやすい。これをエアロパーツで抑制することは、スポーツカーでは当たり前のチューニングだが、SUVにここまで本格的に取り入れた例は日本車では珍しい。

ボディサイズはZグレードより一回り大きく、全長4,645mm×全幅1,880mm×全高1,685mmとなっており、存在感の点でも上位グレードにふさわしい迫力がある。

剛性強化──「バッテリーを補強部材に使う」という発想の転換

GR SPORTで最も技術的に面白いのが、駆動用電池を車体補強部材として活用するという手法だ。

電気自動車やPHEVにおいて、大型の駆動用バッテリーはどう配置するかが常に設計上の課題になる。通常は「デッドウェイト」として処理されるが、GR SPORTではこの重量物をボディ剛性向上の積極的な要素として組み込むことで、剛性向上と低重心化を同時に実現している。「ピンチをチャンスに変える」設計思想がここに凝縮されている。

さらに、**「GRパフォーマンスダンパー®」「GRブレース」**を採用。GRパフォーマンスダンパーは走行中の不快なボディのねじれ・共振を吸収する専用ダンパーで、GR86やGRヤリスなどのスポーツモデルで培われた技術の成果だ。GRブレースはリア周辺の剛性を高め、コーナリング時のボディのよじれを抑制する。

足回り・ステアリング──専用チューニングが生む「意のままの操縦感」

サスペンションはGR SPORT専用チューニングが施されている。専用スプリングとダンパーにより、微低速域から高速域まで、路面の情報をドライバーに適切に伝えながらも、フラットで安定した乗り心地を両立させている。

電動パワーステアリング(EPS)も専用設定で、特にスポーツモードでは手応えのあるダイレクトな操舵感を体感できる。「クルマとの対話」を大切にするドライバーに、強く刺さるチューニングだ。

軽量高剛性の鍛造アルミホイールを採用していることも、コーナリング性能への貢献として見逃せない。バネ下重量の低減は、タイヤの接地性とステアリング応答性を直接改善するファクターだ。


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【給電性能】「走る発電所」が可能にするアウトドアと防災の新しい形

新型RAV4 PHEVは、いわば**「走る巨大な蓄電池」**だ。大容量バッテリーに蓄えた電力を「走る」以外の用途にも活用できる給電機能こそが、このクルマを単なる移動手段から「生活インフラ」へと昇格させる最大の武器になる。

アウトドア給電──1,500Wで変わる「野外生活のクオリティ」

ラゲージに設置されたコンセントによる車内給電に加え、付属のヴィークルパワーコネクターを充電インレットに差し込むことで、車外でも合計1,500Wまでの電化製品が使用可能になる。

1,500Wという数字がどれほどのインパクトを持つか、具体的に考えてみよう。一般的なホットプレートの消費電力は700〜1,200W程度、本格的なコーヒーメーカーは800〜1,000W、ポータブルプロジェクターであれば100〜200W程度だ。つまり「キャンプ場でホットプレートを使って焼肉をしながら、コーヒーを淹れて、夜はスクリーンで映画を楽しむ」というアウトドアスタイルが、電源設備のないフィールドでも現実のものになる。

これまで「キャンプで電気は使えない」と諦めていた体験の多くが、この一台で解放される。アウトドア愛好家の方であれば、この1,500Wの意味がすぐに理解できるはずだ。

災害時給電──最大7日間の「ライフライン」機能

日本は地震・台風・豪雨など、自然災害が多発する国だ。2024年の能登半島地震でも改めて浮き彫りになったのが、停電時の電源確保の重要性だった。

新型RAV4 PHEVは、こうした緊急時にも心強い「ライフライン」として機能する。「HV給電モード」を使えば、バッテリーが空になってもエンジンで発電しながら給電を継続できる。

満充電・ガソリン満タンの状態から消費電力400W(冷蔵庫+照明+スマートフォン充電程度)で給電した場合、約6.5日間の連続給電が可能。さらに「給電時間優先モード」を活用すれば約7日間にまで延長できる(いずれも社内シミュレーション値)。

さらにV2H(Vehicle to Home)にも対応しており、専用機器と組み合わせれば自宅全体への給電も可能だ。「クルマが家の電源になる」という未来が、もうすぐそこまで来ている。


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【プラットフォームと知能化】「買った後も進化するクルマ」という新しい価値

6代目RAV4は、プラットフォームの面でも重要な進化を遂げている。

基本骨格はTNGA-Kプラットフォームを継承・改良し、ボディサイズはZグレードで全長4,600mm×全幅1,855mm×全高1,685mm(PHEV)、ホイールベース2,690mmと先代から実質的に変化なし。これはキープコンセプトによる「乗り慣れた使いやすさの継承」という意図的な選択だ。最低地上高190mmの確保もアウトドアユースへの対応として継続されている。

シャシーには最新仕様の低フリクションダンパーを全グレードに採用し、日常域での乗り心地を向上。荷室容量はHEVモデルで733Lから749Lへと拡大した。

そして「知能化」の象徴が、Areneプラットフォームだ。

Arene搭載により、Toyota Safety Senseは大きく進化した。走行中にドライバーが急病などで運転継続が困難と判断されると、自動で減速・停車するだけでなく、高速道路の第一走行車線を走行中の場合には路肩に寄せて停車する機能まで追加された。また、障害物の有無にかかわらずアクセルの踏みすぎや踏み間違いを検知して加速を抑制する「急加速抑制」も標準装備化された。これらはAreneのAI活用による対象物検知能力の向上と、ドライバーモニターの精度向上が実現したものだ。


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【UPGRADE SELECTIONS】「クルマが進化し続ける」サブスクリプション時代の幕開け

6代目RAV4がテスラとの比較で語られる機会が増えているのは、単に電動化が進んだからではない。購入後の「進化体験」の提供を本格的に始めたことが大きい。

トヨタは2026年春頃から、**「UPGRADE SELECTIONS by TOYOTA UPGRADE FACTORY」**というサービスをオンラインで展開する予定だ。これは、RAV4を購入した後でも機能や装備を進化させられるプラットフォームで、バリエーション豊富な純正用品のオンライン購入が可能になる。

さらに、クルマの機能そのものをアップグレードするサービスも順次提供予定だという。これはOTAによるソフトウェアアップデートと合わせて、「購入時が最高値」ではなく「使えば使うほど価値が高まるクルマ」という、これまでの自動車の常識を塗り替えるサービスモデルだ。


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【価格と競合比較】600万円という数字を「高い」と言えるか

Zグレード PHEV:600万円(税込) GR SPORT PHEV:630万円(税込)

これを「高い」と感じるかどうかは、比較対象によって大きく変わる。

例えばフォルクスワーゲン Golf GTE(PHEV)のEV航続距離は欧州WLTPベースで100km前後。ボルボのプラグインハイブリッドSUVはおおむね50〜80kmの圏内にある。150kmという数値は、ミドルクラスPHEV SUVの世界において現時点でトップクラスの実力値だ。

329PSというシステム出力、1,500Wの外部給電、7日間給電能力、急速充電対応、GR SPORTの本格的なモータースポーツ由来のチューニング、そしてAreneによる継続的な進化の仕組み──これらを合算すると、600万円という価格は決して法外ではない。

また、PHEVはEV走行の比率が高いほどガソリン代が大幅に節約できる。月間走行距離1,500km程度の一般的な使い方では、ほぼすべての走行をEVでこなせる計算になり、燃料費節約効果も相当なものになるはずだ。さらにPHEVはEVに次ぐクリーンエネルギー車として、国のクリーンエネルギー自動車補助金の対象にもなり得る(金額・条件は要確認)。リセールバリューの高さもPHEVモデルの特徴のひとつで、「総所有コスト」で見ると印象が変わってくる可能性は高い。


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まとめ──新型RAV4 PHEVが切り拓く「新しい未来」

新型RAV4 PHEVは、カーボンニュートラルへの貢献という社会的な意義を果たしながら、「どこへでも行けそう、なんでもできそう」という冒険心を刺激する、最高のプロダクトに仕上がっている。

世界でもっとも売れるSUVが、電動化・知能化・多様化という三つの軸で進化し、いよいよ「完成形」と呼べる一台が誕生した。329PSの圧倒的パワー、150kmのEV航続距離、7日間の給電能力、そしてGR SPORTの本格スポーツチューニング──どれをとっても、ライバルを凌駕する実力が揃っている。

自動車業界に携わる身として断言するが、このクルマは今後数年のSUV市場における「ベンチマーク」になる。迷っているなら、今すぐ販売店へ。発売後は受注枠がすぐに埋まることが予想されており、そう断言できるほど魅力に溢れた一台だ。


■ 新型RAV4 PHEV スペックサマリー

項 目数 値
発売日2026年3月9日
グレードZ(PHEV)/ GR SPORT(PHEV)
価格(税込)600万円 / 630万円
エンジン2.5L 直列4気筒(AR25-FXE型)
システム第6世代プラグインハイブリッド(トヨタ初採用)
システム最高出力242kW(329PS)
EV航続距離約151km(Z)/ 約145km(GR SPORT)
先代からの向上約95km → 約150km(約57%増)
外部給電最大1,500W(100V)
非常時給電最大約7日間(400W使用時、給電時間優先モード)
急速充電50kW以上対応、80%まで約28分
普通充電200V/6kW(30A)、満充電まで約4時間30分
総航続距離約1,350km(満充電・ガソリン満タン時)
駆動方式E-Four(電気式4WD)のみ
ボディサイズ(Z)全長4,600mm×全幅1,855mm×全高1,685mm
ボディサイズ(GR SPORT)全長4,645mm×全幅1,880mm×全高1,685mm
ホイールベース2,690mm
生産工場トヨタ自動車(株)高岡工場 /(株)豊田自動織機 長草工場
月販基準台数700台(PHEVシリーズ合計)

本記事は自動車業界に勤務する筆者が、趣味として運営する自動車紹介ブログに掲載したものです。掲載情報はトヨタ自動車プレスリリース(2026年2月19日)および各媒体の取材情報をもとに構成しています。