「人とくるまのテクノロジー展 2026 YOKOHAMA」完全ガイド|自動車業界人が本気で解説する、行くべき理由と全情報

EV

自動車業界が「100年に一度の変革期」と叫ばれて久しい。だが今、その言葉はいよいよ現実の重みを帯びてきた。電動化、自動運転、ソフトウェア・デファインド・ビークル(SDV)——かつてエンジンとシャシーの世界だったクルマが、今やAI・クラウド・ロボティクスと融合する「動くコンピュータ」へと姿を変えつつある。

そんな転換期のただ中で、日本最大級の自動車技術展示会**「人とくるまのテクノロジー展 2026 YOKOHAMA」**の開催が決定した。毎年この展示会が近づくと職場の空気がどこかざわめく感覚がある。それほどまでに、業界内でのプレゼンスが大きい展示会だ。

本記事では、公式情報と現地リサーチを組み合わせた「本当に使える」完全ガイドをお届けする。単なるイベント情報の羅列ではなく、なぜこの展示会に足を運ぶべきなのか、その核心まで掘り下げていきます。

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  1. 開催概要|まずは基本情報を押さえる
    1. リアル展示会の詳細
    2. ⚠️ 2026年からの重要変更点
  2. 会場|パシフィコ横浜という「最高の舞台」
    1. みなとみらいが持つ特別な意味
    2. 展示ホールとノースを合わせた圧倒的スケール
    3. アクセス情報
  3. 2026年の展示会テーマ|「DXと共創」が自動車技術の最前線へ
    1. テーマの核心:新しい技術との融合で創る、クルマとモビリティの未来
    2. JSAE企画展示が提示する「3つの視点」
      1. DXで実現するクルマの進化
      2. クルマを取り巻く社会・サービスの進化
      3. モノづくりの進化
  4. 展示分野の全体像|どんな技術が集まるのか
    1. 主要な技術分野
      1. 電動化(EV・HEV・FCEV)
      2. 自動運転・ADAS
      3. 計測・試験技術
      4. 材料・軽量化技術
      5. SDV・サイバーセキュリティ
  5. オンライン展示会「ONLINE STAGE 1」|場所を問わずアクセスできる利便性
    1. オンライン展示の概要
    2. オンライン展示のスマートな活用法
    3. ⚠️ 推奨環境のご確認を
  6. 対象者と協賛団体|この展示会の「深さ」を知る
    1. 幅広い来場対象者
    2. 30以上に及ぶ多彩な協賛団体
  7. 自動車業界の関係者が「現場」に行くべき本当の理由
    1. カタログやウェブでは絶対に得られないもの
    2. 出展社セミナーが見逃せない理由
    3. エンジニア同士の「廊下の会話」がイノベーションを生む
  8. 名古屋開催との連携も見逃すな
  9. 来場前チェックリスト|準備が展示会の質を決める
    1. 事前準備(オンライン展示活用期間中)
    2. 当日持ち物・心構え
  10. まとめ|「転換期」を自分の目で確かめに行こう

開催概要|まずは基本情報を押さえる

リアル展示会の詳細

    
名称人とくるまのテクノロジー展 2026 YOKOHAMA
主催公益社団法人自動車技術会(JSAE)
会期2026年5月27日(水)〜5月29日(金) 3日間
会場パシフィコ横浜 展示ホール・ノース
開催時刻10:00〜17:00(※2026年より変更)
入場料無料(事前来場登録制)
出展規模約600社・約1,400小間
展示総面積展示ホール20,000㎡ + ノース6,300㎡
来場者数見込み約80,000人

⚠️ 2026年からの重要変更点

開催時刻が変更された。
これが地味に大きい。2025年までは9:00開場だったが、2026年より10:00〜17:00に変更となった。遠方からの参加者や、仕事終わりに立ち寄るつもりだった方は、スケジュール調整を忘れずに。3日間すべてが同じ時刻設定なので、「初日だけ早く行けば良い」という話でもない。手帳に赤線を引いておくことをお勧めする。


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会場|パシフィコ横浜という「最高の舞台」

みなとみらいが持つ特別な意味

「なぜ横浜なのか」と思う人もいるかもしれないが、自動車業界に身を置く者として言わせてほしい。パシフィコ横浜は単なる「でかい箱」ではない。

横浜・みなとみらいという立地そのものが、日産自動車のグローバル本社をはじめとする自動車関連企業の集積地と近接しており、業界としての象徴性を持つ。海と都市を背景に、最先端の技術が並ぶ光景は、テクノロジーが「未来を作っている」という実感を肌で感じさせてくれる。

展示ホールとノースを合わせた圧倒的スケール

展示ホール(20,000㎡)に加え、2020年に開業したパシフィコ横浜ノース(6,300㎡の多目的ホール)も使用する。合計26,300㎡という広大な会場に、約600社・1,400小間がひしめく光景はまさに圧巻だ。

ちなみに、ノースはみなとみらい駅2番出口から徒歩約7分、既存の展示ホールとはペデストリアンデッキで直結している。展示ホールとノースを行き来しながら回遊できる構造になっているため、1日あたりの情報量は相当なものになる。計画的に回ることを強くお勧めする。

アクセス情報

  • 電車(推奨):みなとみらい線「みなとみらい駅」から徒歩5〜7分
  • JR利用の場合:桜木町駅から動く歩道経由で徒歩約12分
  • バス:横浜駅から観光バス「ベイサイドブルー」も利用可能
  • :首都高速横羽線みなとみらいランプより約2分。駐車場はみなとみらい公共駐車場・臨港パーク駐車場等が利用可能

雨天でも、みなとみらい駅からは屋根付きデッキを通って濡れずにアクセスできる点はありがたい。展示会当日は混雑が予想されるため、電車でのアクセスが現実的だ。


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2026年の展示会テーマ|「DXと共創」が自動車技術の最前線へ

テーマの核心:新しい技術との融合で創る、クルマとモビリティの未来

今回の展示会のテーマは**「DXと共創で革新する自動車技術」**。単なるスローガンではなく、業界の現在地を正確に言い表している。

AI、ビッグデータ、クラウド、ロボティクス——自動車業界はいま、これまでとは異なる技術によって大きく姿を変えつつある。自動運転やテレマティクスの進化にとどまらず、新たな技術領域との融合が、新しい価値とサービスを生み出そうとしている。10年前のエンジニアがタイムスリップして今の展示会を見たら、おそらく目を丸くするだろう。それほどの速度で、この業界は変わっている。

JSAE企画展示が提示する「3つの視点」

今回の自動車技術会による企画展示・企画講演は、以下の3つの視点から構成されている。

DXで実現するクルマの進化

ソフトウェアが車両の価値を定義する時代、いわゆる**SDV(ソフトウェア・デファインド・ビークル)**の展示が中核となる。車載OS、ソフトウェアプラットフォーム、OTA(Over-the-Air)アップデート技術といったテーマは、ハードウェア主体だった従来の自動車開発とは一線を画す。ECUの統合・集約化による「中央演算型アーキテクチャ」への移行は、ソフトウェアエンジニアにとって自動車業界が最も熱い職場のひとつになりつつあることを意味している。

クルマを取り巻く社会・サービスの進化

クルマは単体の製品ではなく、「社会インフラの一部」になりつつある。V2X(車車間・路車間通信)、テレマティクス、MaaS(Mobility as a Service)の観点から、クルマと社会のつながりを問い直す展示が期待される。自動運転技術がどこまで実用化に近づいているのか、センサー、AIアルゴリズム、HDマップの最新動向が一堂に会する場は、そうそうない。

モノづくりの進化

電動化が進む中、製造工程そのものも根本から変わりつつある。高強度鋼、アルミ・マグネシウム合金、樹脂・複合材料といった軽量化材料の技術、NVH(騒音・振動・ハーシュネス)対策、熱マネジメント、カーボンニュートラルに向けた次世代燃料の研究成果——これらは「見えないところで自動車を支える技術」であり、だからこそ実際にエンジニアの目で見ることに価値がある。


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展示分野の全体像|どんな技術が集まるのか

前回(2025年)の開催では617社が出展し、そのうち103社が初出展。展示内容には「世界初」が16件、「日本初」が20件含まれていた。これが2026年規模では約600社・1,400小間に拡大する。

主要な技術分野

電動化(EV・HEV・FCEV)

EV・燃料電池車・ハイブリッド車に代表される電動化技術を中心に、パワーエレクトロニクス、モーター、インバーター、バッテリーマネジメントシステム(BMS)など、電動化の基幹技術が網羅される。バッテリーの高エネルギー密度化・全固体電池の動向は、業界人なら必ずチェックしたいポイントだ。

自動運転・ADAS

自動運転・ADAS分野では、各種センサー(LiDAR、カメラ、ミリ波レーダー)、AIアルゴリズム、車載ソフトウェア、地図データ、V2X通信など、次世代モビリティを支える最新ソリューションが紹介される。センサーフュージョンの最前線と、実用化における課題感を肌で確かめられる機会は貴重だ。

計測・試験技術

今回も計測機器メーカー各社が多数出展を予定している。たとえば計測分野では、自動運転・電動化・DX・NV計測・状態監視・サイバーセキュリティ・ソフトウェア開発支援の7カテゴリにわたるソリューションが提案される見込みだ。ADAS機能試験やEV開発試験に対応した次世代のテスト環境も展示される。

材料・軽量化技術

高強度鋼、アルミ・マグネシウム合金、炭素繊維複合材(CFRP)、ガラス素材など、車体の軽量化に不可欠な材料技術。協賛団体に日本鉄鋼協会・日本アルミニウム協会・板硝子協会・軽金属学会などが名を連ねており、専門性の深さが伺える。

SDV・サイバーセキュリティ

近年急速に存在感を増しているのが、車載OSやソフトウェアプラットフォーム、HMI(ヒューマン・マシン・インターフェース)、そしてサイバーセキュリティだ。自動車がネットワークに繋がる存在になった以上、セキュリティの重要性は従来比で格段に高まっており、この分野の展示数は年々増加傾向にある。


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オンライン展示会「ONLINE STAGE 1」|場所を問わずアクセスできる利便性

オンライン展示の概要

項  目内  容
名称人とくるまのテクノロジー展 2026 ONLINE STAGE 1
公開期間2026年5月19日(火)10:00 〜 6月9日(火)17:00
アクセス方法Webブラウザ(Chrome・Firefox・Edge・Safariの最新版推奨)

オンライン展示のスマートな活用法

オンライン展示会が横浜のリアル開催より約1週間早くスタートし、閉幕後も10日間ほど公開が続く設計は非常によく考えられている。これをうまく活用する方法を以下に提案したい。

事前(5月19日〜27日):情報収集フェーズ

リアル会場へ行く前にオンライン展示でどの企業が何を出展しているかを把握しておくことで、現地での動き方が格段に効率的になる。気になる出展社に絞ってブースを事前マークしておくだけで、3日間の時間の使い方が変わる。

当日(5月27日〜29日):体験フェーズ

現地でしか体感できないこと——部品の実際の質感、エンジニア同士の立ち話、ふと目に入った展示への発見——に集中できる。

事後(5月29日〜6月9日):振り返りフェーズ

現地で見切れなかった展示や、出展社セミナーの内容の復習に活用できる。2026年からはオンラインステージがNAGOYA会場(6月17日〜19日)に合わせた「ONLINE STAGE 2」(6月10日〜7月1日)も用意されており、名古屋開催との連携でより長期間にわたって情報を得られる。

⚠️ 推奨環境のご確認を

公式サイトで推奨されているブラウザは、Chrome・Firefox・Microsoft Edge・Safariの最新版。Internet Explorerはサポート終了のため閲覧不可となっており、古いPCでアクセスしようとするとそのまま弾かれる。社内支給のPCで参加する場合は、IT部門への確認と事前のブラウザ更新をお勧めする。


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対象者と協賛団体|この展示会の「深さ」を知る

幅広い来場対象者

本展示会は、自動車産業に関わるあらゆる立場のプロフェッショナルを対象としている。

  • 自動車・部品・車体メーカーの設計/研究/実験/開発の技術者・研究者
  • 生産技術・品質管理/技術管理/購買部門の担当者
  • 公的研究機関・大学・専門学校・工業高校の教職員・学生

「設計・開発の技術者だけが来る場所」ではない。購買担当者が素材メーカーのブースを見て回ることで新たなコスト削減のヒントを掴む、学生が最先端の技術に触れてキャリアの方向性を決める——そういった「業界の層の厚さ」を感じられるのがこの展示会の特徴でもある。

30以上に及ぶ多彩な協賛団体

これほど多岐にわたる専門機関が協賛していること自体、本展示会が「複合技術の結晶」である自動車のあらゆる側面を網羅している証拠だ。

  主な協賛団体
IT・AI日本ディープラーニング協会、人工知能学会、情報処理学会
材料・製造日本鉄鋼協会、日本アルミニウム協会、板硝子協会、軽金属学会
機械・電気日本機械学会、電気学会、電子情報通信学会
エネルギー・環境石油連盟、日本LCA学会、潤滑油協会
計測・制御計測自動制御学会(SICE)

特筆すべきは日本ディープラーニング協会や人工知能学会の名前が並ぶことだ。数年前なら「IT企業の展示会」にあったような名称が、自動車技術展に当然のように並んでいる。これこそが、業界の変化を如実に示している。


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自動車業界の関係者が「現場」に行くべき本当の理由

カタログやウェブでは絶対に得られないもの

私は自動車業界に勤めており、展示会には仕事として毎年足を運ぶ。そこで毎回実感するのは、「現場でしか得られない情報がある」ということだ。

部品の「重さ」や「剛性感」はデータシートでは伝わらない。新素材の「触り心地」が設計の判断に影響することもある。何より、出展社のエンジニアと直接話すことで得られる「まだ発表前の開発方向性へのニュアンス」は、プレスリリースやウェブ展示には決して載ってこない。

出展社セミナーが見逃せない理由

会期中に開催される出展社セミナーは、製品の背景にある技術思想や、開発者が実際に直面した課題感を直接聞ける場だ。質疑応答も含めると、1時間のセミナーで得られる情報量は、数十ページの技術論文に匹敵することがある。

しかも入場は無料。これだけの密度の技術情報を、無料で3日間体験できる機会は日本国内でほぼここしかない。

エンジニア同士の「廊下の会話」がイノベーションを生む

学術会議でよく言われることだが、最も重要な議論は発表の場ではなく、休憩時間の立ち話で起きる。展示会も同じだ。異なるメーカーのエンジニア同士が、お互いの開発上の「詰まりポイント」を話す中で、全く別のアプローチが生まれることがある。

オンライン展示が便利になった今だからこそ、リアルの場で「偶然の出会い」を作ることの価値は逆に高まっていると感じている。


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名古屋開催との連携も見逃すな

今年の人とくるまのテクノロジー展は横浜・名古屋の2会場開催だ。横浜(5月27日〜29日)に続き、名古屋では**Aichi Sky Expo(愛知県国際展示場)にて6月17日(水)〜19日(金)**に開催される。

オンライン展示もSTAGE1(横浜連動)とSTAGE2(名古屋連動:6月10日〜7月1日)が用意されており、横浜のリアル来場だけでは見切れなかった展示をオンラインでフォローし、さらに名古屋会場で追加インプットをするという連続した活用が可能だ。特に名古屋はトヨタ、デンソー、アイシンなど自動車関連の巨大クラスターを抱える地域であり、横浜とはまた違った出展傾向や雰囲気がある。両会場を比較して参加するのも、深い視野を得るための手段となる。


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来場前チェックリスト|準備が展示会の質を決める

忙しい中で時間を作って足を運ぶのだから、最大限の成果を持ち帰りたい。以下のチェックリストを参考に準備しておこう。

事前準備(オンライン展示活用期間中)

  • 公式サイトから事前来場登録を完了させる(入場は登録制・無料)
  • ONLINE STAGE 1(5月19日〜)にアクセスし出展社リストを確認
  • 気になる出展社・ブースをリストアップ
  • 出展社セミナーのスケジュールを確認し参加するものを事前に決める
  • ブラウザをChrome・Firefox・Edge・Safariの最新版にアップデート
  • 社内PCのIEではなく最新ブラウザを使用できることを確認

当日持ち物・心構え

  • 名刺(エンジニア同士の交換は現地ならでは)
  • スマートフォン(QRコードで資料取得・メモ代わりに活用)
  • 歩きやすい靴(26,300㎡は本当に広い)
  • 事前に作成した訪問ブースマップ(ルートを決めておく)
  • 余裕のあるスケジュール(予定外の展示に足を止める時間が大事)

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まとめ|「転換期」を自分の目で確かめに行こう

「人とくるまのテクノロジー展 2026 YOKOHAMA」は、未来のモビリティ社会を形作る技術を肌で感じるための場所だ。

約600社・1,400小間という規模、30以上の専門機関が協賛する深度、オンラインと連動したハイブリッド展示の利便性——これらを総合すれば、自動車業界に関わる者にとってこれほど密度の高いインプット機会は他にない。

開催時刻が10:00〜17:00に変更された点を忘れずに、5月19日からのオンライン展示で事前リサーチを済ませ、5月27日〜29日の横浜会場に足を運んでほしい。きっと、ウェブや雑誌では出会えない「生きた技術」と「生きた情報」に触れることができるはずだ。


公式サイト(来場登録はこちら) https://aee.expo-info.jsae.or.jp/ja/yokohama/


この記事は自動車業界に勤務する筆者が、公式情報および各種リサーチに基づき個人の立場で執筆したものです。最新の詳細情報は必ず公式サイトをご確認ください。