新型三菱パジェロ復活、伝説の「王」が2026年に帰還:の全貌と衝撃のスペック

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日本の自動車史にその名を刻む本格オフローダー、三菱パジェロ。2019年に国内販売を終了し、2021年には海外向け生産も終了した「砂漠の王者」が、2026年末についに日本市場で復活を遂げます。

三菱自動車の加藤隆雄社長は、2026年1月9日に開催された東京オートサロンのプレスカンファレンスにおいて、「今年2026年には本格的なオフロード性能を持つ新型クロスカントリーSUVを投入する計画です」と自らの口で明言しました。さらに遡ること数日前、2026年元旦に放映された三菱自動車の企業CMの最後のカットには、Tシェイプランプと特徴的なボディラインを持つクロスカントリー車が映し出されました。モデルネームこそ明かされませんでしたが、欧州でスパイショットされてきた開発車両のシルエットとあまりにも酷似しており、自動車ファンの間に一気に興奮が広がりました。これはもはや単なる噂ではなく、三菱自動車が戦略的に進める「王の帰還」プロジェクトと見るべきでしょう。

NHK NEWSも「三菱は国内市場での販売を強化する計画で、かつて4輪駆動車ブームの火付け役として人気を集めたパジェロを復活させ、2026年12月に新型モデルを発売する方針を固めた」と報道しています。これ以上の「お墨付き」はありません。

本記事では、自動車業界に身を置く筆者の視点から、新型パジェロの発売時期、驚愕のスペック、そして最大のライバルであるトヨタ・ランドクルーザーとの決定的な違いについて、最新情報を基に徹底解説します。

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パジェロとは何か :砂漠を制した「王者」の伝説

新型パジェロの話をする前に、まずこのクルマが何者であるかを語らなければなりません。単なる「復活するSUV」として片付けるには、パジェロという車名はあまりにも大きな歴史を持っています。

1982年に初代が誕生したパジェロは、翌1983年から世界最長・最過酷とされるパリ〜ダカールラリー(通称パリダカ)に参戦を開始します。初参戦にもかかわらず市販車無改造クラスでクラス優勝を果たし、早くもその実力を世界に示しました。そして1985年、ついに悲願の総合優勝を達成。以後、三菱パジェロはダカールラリーにおいて2001年から前人未踏の7連覇を含む通算12勝という空前絶後の記録を打ち立て、「砂漠の王者」として世界に君臨しました。

このパジェロ伝説を語る上で欠かせない人物が、篠塚建次郎です。三菱自動車の社員ドライバーとして活躍した篠塚氏は、1986年から俳優の夏木陽介氏とともにパリダカに挑戦。翌1987年に総合3位を獲得すると、NHKがそのニュースを大きく取り上げ、「パジェロ・篠塚・パリダカ」という言葉は当時のF1ドライバー・中嶋悟と並ぶほどの国民的知名度を持つようになりました。砂漠を190km/hで疾走し、1991年には80メートル宙を飛んで9回転するクラッシュを経験しながらも挑戦し続けた篠塚氏は、1997年、48歳にして日本人初のパリダカ総合優勝を果たします。その後は増岡浩氏が2002年と2003年に連覇し、パジェロの栄光を更なる高みへと引き上げました。篠塚建次郎氏は2024年3月、膵臓がんのため75歳でご逝去されましたが、その功績と勇気は永遠にパジェロの歴史に刻まれています。

そして1990年代、パジェロはモータースポーツでの活躍と連動するように国内市場でも爆発的な人気を誇りました。「関越キング」とも呼ばれ、スキーブームやRVブームをけん引した存在として多くの人の記憶に残っています。そのパジェロが、2019年にひっそりとその幕を閉じました。シティユース化の波に押された判断でしたが、ファンの心の奥底にはずっと「本物のパジェロ」への渇望が残り続けていたのです。その渇望に、2026年についに応えが来ます。


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新型パジェロの発売時期やスペックを詳しく教えて

発売スケジュール:現状判明している最新情報

新型パジェロの日本発売は、2026年12月が有力視されています。三菱ディーラーにもメーカーから「2026年末頃に発表予定」との通達が入っており、これは確度の高い情報と見て差し支えないでしょう。

現時点で想定されるスケジュールは以下の通りです。まず2026年前半にタイなどの海外市場でワールドプレミアが行われ、2026年秋ごろに日本仕様の正式発表および先行予約が開始。そして2026年12月に日本国内での発売・納車が始まるという流れです。なお販売店の情報では「2027年3月まで」という幅を持たせた表現もあり、最悪のケースでも2027年3月期の国内デビューは確実と見られています。

生産は、現行トライトンと同じタイのレムチャバン工場で行われ、日本へは逆輸入という形で導入される見込みです。これはコスト最適化と海外市場への同時展開を見据えた戦略的な判断であり、トライトンで証明されているようにタイ工場の品質は日本生産と遜色ないレベルにあります。

プラットフォームとシャシー:強靭な「ラダーフレーム」への回帰

新型パジェロの根幹をなすのは、2024年に発売された新型トライトンと共通の新開発ラダーフレームです。先代(3代目・4代目)が採用していた「ラダーフレーム・ビルトイン・モノコック」という独自の融合構造から、完全なラダーフレーム構造(ボディとフレームが完全に別体)へと回帰します。

この選択には明確な意味があります。ラダーフレームといえば「乗り心地が悪い、古い構造」というイメージを持つ方もいるかもしれませんが、最新の技術で生まれ変わった新型ラダーフレームは、ハイテン材(高張力鋼板)を多用し断面積を拡大することで、ねじり剛性を飛躍的に高めています。フレームとボディを分離し高性能マウントを介することで、路面からの不快な振動をボディ側に伝えにくい構造となっており、岩場などの過酷な環境に耐えうる「圧倒的な強さ」と、高級SUVにふさわしい快適性を同時に手に入れることができます。

さらに注目すべきは足回りです。欧州でスパイショットされた開発車両のホイールを見ると、締結が6穴式であることが確認されており、これはデスティネーターなど他の三菱SUVとは明確に異なる点です。それだけ大きな荷重がかかる本格クロカンとして設計されている証拠であり、「見た目だけのSUV」ではないことがスパイショットの段階から透けて見えます。

ボディサイズ(予想):圧倒的な存在感

トライトンのロングホイールベース(3,130mm)を活かした堂々たる体躯となります。ベストカーの予想CG等に基づくと、全長は約4,930mm〜5,300mm、全幅は約1,875mm〜1,930mm、全高は約1,815mm〜1,880mm程度。ランドクルーザー300やパトロールにも負けない迫力満点の「大型クロスカントリー4WD」として仕上がることが予想されます。

デザイン:「ダイナミックシールド」の最新進化形

エクステリアには三菱車共通のデザインコンセプト「ダイナミックシールド」がさらに進化した形で採用されます。フロントグリルは水平基調のパターンを採用し、ヘッドランプはインドネシアで披露された新型SUV「デスティネーター」やジャパンモビリティショーのD:Xコンセプトと同様の、Tの字を横倒しにしたような特徴的な形状。このTシェイプランプこそ、元旦CMで識者が「パジェロだ」と断言した最大の根拠でもあります。重厚かつ洗練された面構えは、「和製レンジローバー」という表現がしっくりくる風格を纏うことでしょう。

内装:ヤマハサウンドが響くプレミアム空間

インテリアは三菱のフラッグシップにふさわしい大幅な質感向上が図られます。長いホイールベースを活かした実用的な3列シートを採用し、大人も快適に座れる7人乗り仕様が実現される見込みです。さらに新開発の「Dynamic Sound Yamaha Ultimate」サウンドシステムを搭載し、移動空間そのものをプレミアムな音響体験に変えます。本格クロカンでありながら、街中でも誇れる上質な室内空間。これが新型パジェロの目指す方向性です。

パワートレイン:ディーゼルとPHEVの二本立て

現時点でより確度が高いのはディーゼルターボモデルです。トライトンと共有する2.4L直4クリーンディーゼルターボエンジンに6速ATを組み合わせ、最高出力204ps、最大トルク47.9kgmを発揮。このスペックはランドクルーザー250の2.8Lディーゼル(204ps/51.0kgm)と真っ向勝負できる数値です。トランスミッションは6速ATのみの設定となる見込みで、悪路での制御性を高めた仕様になると見られています。


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新型パジェロとランドクルーザーの主な違いは何ですか

購入検討者が最も気になるランドクルーザー250/300との比較ですが、新型パジェロには明確かつ強力な優位点があります。単なる「ライバル」ではなく、「棲み分けできる別の個性」として評価すべき点も多くあります。

4WDシステムの「万能性」:スーパーセレクト4WD-IIという最終兵器

パジェロが誇る「スーパーセレクト4WD-II」は、トヨタのフルタイム4WDやパートタイム4WDに対する最大の武器です。このシステムの真骨頂は、走行状況に応じて4つのモードを走行中でも切り替えられる点にあります。

後輪駆動の「2H」モードでは燃費性能を優先でき、「4H」モードではセンターデフを持つフルタイム4WDとして機能するため、舗装路でもタイトコーナーブレーキング現象を起こさずに4WD走行が可能です。ゲリラ豪雨の高速道路や凍結した峠道など、状況を問わず「安心感」を提供します。そして「4HLc」「4LLc」ではセンターデフをロックして本格オフロードに対応。副変速機付きのローレンジ(4LL)は、岩場や急斜面を這い進む際に他の追随を許しません。この「2H→4H→4HLc→4LLc」というシームレスな4輪駆動の多段制御は、ランドクルーザーのパートタイム4WDやフルタイム4WDが各々に持つメリットを1台で全て手中に収めたシステムと言えます。

3列目の居住性とパッケージング:280mmの差が生む圧倒的優位

ランドクルーザー250/300のホイールベース(2,850mm)に対し、新型パジェロはトライトン譲りの3,130mmを維持する可能性があります。この約280mmという差は、3列目シートの足元空間に直結します。ランドクルーザーの3列目は「緊急用」という声が根強いのに対し、新型パジェロの3列目は大人がゆったりと座れる実用的なスペースとなることが期待されます。家族4〜7人でのロングドライブやアウトドアシーンにおける快適性は、パジェロが圧倒的に有利です。

パワートレインの先進性:「電動オフローダー」という唯一の選択肢

ランドクルーザー250が国内ではディーゼルとガソリンのみであるのに対し、パジェロには最新のPHEVモデルが設定される予定です。環境性能と圧倒的なトルクを両立した「電動オフローダー」という選択肢は、パジェロ唯一の価値です。詳しくは次項で解説します。

価格と納期:「待たずに買える」可能性

トヨタ・ランドクルーザー300は昨今、新車注文から納車まで数年待ちという異常事態が続いています。これに対し新型パジェロは、同じタイ工場で生産するトライトンが潤滑な供給を実現していることを鑑みると、比較的スムーズな納期が期待できます。「本物のクロカンが、比較的待たずに手に入る」という現実的な優位性も、見逃せないポイントです。


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復活するパジェロに搭載されるPHEVの特徴

新型パジェロの「本命」の一つとして期待されるのが、三菱が誇る電動化技術を結集した縦置きPHEVシステムです。ただし最新情報では「まずディーゼルターボのみで登場し、後にPHEVが追加される」という情報も流れており、PHEV設定は「電動化もできる構えになっている」段階と見るのが現実的です。それでも将来的なPHEVモデルは、新型パジェロの大きな魅力の一つであることは間違いありません。

新開発の縦置きFRベース・システム:アウトランダーPHEVとは別物

アウトランダーPHEVがFFベース(横置きエンジン)のシステムを採用しているのに対し、新型パジェロは本格クロカンの基本であるエンジン縦置きのFRベースを採用します。これにより、四輪それぞれへのトルク配分をより精密に制御することが可能となります。

予想スペックとしては、2.4Lガソリンエンジンに高出力のツインモーター(前後に各1基)を組み合わせ、システム総合出力は300psオーバーとなる可能性があります。電動モーターならではの即応性の高いトルクと、ガソリンエンジンの高回転域でのパワーを組み合わせることで、あらゆる局面で「よどみのない加速」を実現します。

特筆すべきはオフロード走行における優位性です。エンジン車がどれほど精密なECUを持っていても、物理的な燃焼サイクルの限界から低速域でのトルク制御には限界があります。モーター駆動の場合、ゼロ回転から最大トルクを発生し、かつその制御をミリ秒単位で行える。岩場などの極低速走行(クローリング)において、これはエンジン車では不可能なレベルの走破性を実現します。「電動だからオフロードが得意」という逆説が、ここに成立するのです。

環境性能と利便性:「動く蓄電池」としての価値

EV走行距離は大容量22.7kWhのリチウムイオンバッテリーを搭載し、約90〜100kmを目指すとされています。日常の通勤や買い物であれば、ガソリンをほぼ使わずに済む計算です。さらに注目すべきは給電機能(V2H/V2L)です。能登半島地震をはじめとする近年の大規模災害が示したように、「動く蓄電池」としてのPHEVは非常用電源として計り知れない価値を持ちます。アウトドアでのキャンプ場での家電使用はもちろん、緊急時に近隣の家庭や避難所に電力を供給できるパジェロは、最強のオフローダーであると同時に、最も頼れる「生活インフラ」になり得ます。

価格と補助金の現実解

PHEVモデルの予想価格は700万〜850万円と高額ですが、クリーンエネルギー自動車導入促進補助金(CEV補助金)の対象となる見込みです。さらに自治体独自の補助金と合わせれば、実質的な購入負担額はディーゼルモデルに近づくケースも十分に考えられます。ディーゼルモデルの予想価格は600万〜700万円程度とされており、ランドクルーザー250(500万円台後半〜)とほぼ同等の価格帯での競合となります。


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「なぜ今なのか」── 復活の必然を読み解く

新型パジェロが今このタイミングで復活するのには、いくつかの必然的な理由があります。

まず第一に、トライトンの大成功です。2024年に日本で発売された新型トライトンは、月間販売計画を大幅に上回る反響を呼び、同じラダーフレームを使った上位SUVへの需要があることを三菱自動車自身が確認しました。この成功が、新型パジェロ開発の最後の「背中を押す力」になったことは想像に難くありません。

第二に、SUV市場の二極化です。現在の市場では、手頃なクロスオーバーSUVと本格クロカンSUVの間に大きな空白地帯が生まれています。ランドクルーザーは数年待ちで入手困難、ランドクルーザー70は抽選。この需要の受け皿として、新型パジェロは絶好のポジションにあります。

第三に、三菱のブランドイメージ戦略です。アウトランダーPHEV、デリカD:5、そしてトライトン。三菱自動車のラインナップを眺めると、「本格SUVのフラッグシップ」という頂点が明らかに欠けています。新型パジェロはその頂点に君臨し、三菱ブランド全体の価値を押し上げる役割を担います。「三菱=パジェロ」という方程式を、現代に復活させるための、会社を挙げたプロジェクトなのです。


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まとめ:2026年、日本のSUV地図が塗り替わる

新型パジェロは、三菱の「SUV」「4WD」「電動化(PHEV)」という3つの強みを全て注ぎ込んだ集大成です。ダカールラリーで通算12勝を挙げた砂漠の王者の血統、スーパーセレクト4WD-IIという唯一無二の4駆システム、そして将来の電動オフローダーとしての可能性。これだけの武器を持ったSUVが、7年ぶりに日本市場へ帰ってきます。

「待たずに買える可能性がある本物のクロカン」、そして「都会にも似合う洗練された和製レンジローバー」として、2026年末の復活は自動車業界最大のトピックとなるでしょう。

電動の本格オフローダー、あるいは実用的な3列シートSUVを真剣に探しているなら、今からこの「王の帰還」を視野に入れておく価値は十分すぎるほどあります。正式発表まで目が離せません。


本記事は2026年2月時点での報道・リーク情報・業界関係者の情報を基に執筆しています。メーカー公式発表により仕様・価格・発売時期は変更される可能性があります。最新情報は三菱自動車公式サイトおよびディーラーにてご確認ください。