日野「新型セレガ」2026年春導入決定!JMS 2025で披露される未来の観光バスとFCトラックの全貌

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【序章】20年ぶりの劇的進化!観光バスの未来を担う新型セレガ

日野自動車から、日本の観光バス業界に衝撃を与えるビッグニュースが飛び込んできました。約20年間、観光バスの顔として第一線を走り続けてきた大型観光バス「セレガ」が、2026年春ごろの発売を目指し、ボディデザインを全面的に刷新することが決定しました。このフルモデルチェンジは、現行モデルが2005年にデビューして以来、20年ぶりとなる大幅なチェンジとなります。

この新型セレガは、2025年9月18日に発表された、**Japan Mobility Show 2025(JMS 2025)**において初めて一般に展示される予定です。JMS 2025は、今年(2025年)10月30日から11月9日まで開催され、日野自動車のブースは東京ビッグサイト東展示棟の東4・5・6ホール(1F EC04)に設けられます。

新型セレガは、単なる「顔面整形」にとどまらず、国内トップレベルの安全装備を搭載し、走行性能、静粛性、そして燃費性能の向上までも実現しています。安全で優雅な旅を求める時代において、新型セレガはまさに観光バスの新たなスタンダードを確立する存在となるでしょう。

さらに注目すべきは、日野自動車がセレガと並んで展示する次世代モビリティの布陣です。燃料電池大型トラック「プロフィア Z FCV」に自動運転レベル4相当の技術を搭載したコンセプト車をはじめとする革新的な車両群も同時に披露され、まさに日本の商用車メーカーとしての技術力の全貌が一挙に公開されることとなります。

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  1. 【深掘り歴史】セレガが築いた観光バス文化と継承される血統
    1. セレガの系譜:30年を超える進化の歴史
    2. 業界のスタンダードとしての地位確立
  2. 【デザインの核心】「機能美」を体現した次世代エクステリアと伝統の継承
    1. 革新的な「門型スポイラー」が生み出すエアロダイナミクス
    2. 現代的なアップデートと空力性能の融合
    3. ディテールに宿る職人技:内装の上質化
  3. 【技術革新の詳細】改良された12速AMTが生み出す快適性の革命
    1. パワートレインの継承と進化
    2. 12速AMTの革新:静粛性と燃費を両立
    3. 上質な移動空間を提供する内装のリファイン
  4. 【安全技術の進化】国内トップレベルの安心を実現する先進安全システム
    1. 予防安全技術の大幅拡充
    2. 現行モデルの安全装備実績と新型での進化
    3. 事業者にとっての安全装備の意味
  5. 【JMS 2025の全貌】セレガだけではない!日野が描くカーボンニュートラル時代の物流
    1. 革命的な展示車両ラインナップ
  6. 【燃料電池技術の未来】日野プロフィア Z FCV(L4コンセプト)の衝撃
    1. 自動運転レベル4の実現性と意義
    2. 市販モデルの実績と展開
    3. 環境性能と実用性の両立
    4. トヨタとの技術連携の深化
  7. 【地域交通の革新】コンセプトカーと進化するEVトラック
    1. 多機能BEV路線バス「ポンチョドット」の革新性
    2. 進化し続ける小型BEVトラック「デュトロ Z EV」
  8. 【業界への影響と展望】新型セレガが変える観光バス市場の未来
    1. 競合他社への影響と市場再編
    2. インバウンド観光復活への対応
    3. 環境規制と経済性の両立
  9. まとめ:新型セレガへの期待が高まる

【深掘り歴史】セレガが築いた観光バス文化と継承される血統

新型セレガを語る前に、その歴史的背景を紐解くことが重要です。セレガ(S’elega)とは、ジェイ・バスが製造し、日野自動車が販売している大型観光バス車両。車名の由来は「セクシー」&「エレガント」の略語という、まさにその名前からしてエレガントな存在として生まれました。

セレガの系譜:30年を超える進化の歴史

1990年にブルーリボンRU19/60/63観光をフルモデルチェンジして発売を開始、2000年にセレガRとしてマイナーチェンジを行った。さらに、2005年8月22日にはいすゞ自動車との統合モデルとして車名も新たに”セレガ”にフルモデルチェンジしたという歴史を持ち、現在の2代目セレガは実に20年間もの長期間にわたって日本の観光バス市場を支え続けてきました。

この長期間の運用は、商用車としては異例とも言える成功を物語っています。通常、乗用車であれば4~6年でフルモデルチェンジが行われるのに対し、商用車、特に観光バスのような特殊車両では、信頼性と実績が何よりも重要視されるため、根本的な変更には慎重にならざるを得ません。しかし、20年という月日は、技術革新のスピードが加速した現代においては、さすがに長すぎる期間となっていました。

業界のスタンダードとしての地位確立

現行型セレガ(2代目、2005年デビュー)は、曲線を多用した流麗なデザインが特徴でした。特に、フロントマスクからボディ側面部へとシャープに伸びる**「アクセントピラー」、そして縦に3連並んだテールライトはヨーロッパ風にまとめられており、他社ユーザーからも多くの支持を獲得しました。そのデザイン性の高さは、デビューした年にグッドデザイン賞を受賞**したことからも証明されています。

また、セレガは、日野自動車といすゞ自動車の合弁会社である「ジェイ・バス」が製造しており、いすゞの姉妹車「ガーラ」とともに、日本の高速バス・観光バス市場を牽引してきました。この共同開発体制により、開発コストの効率化と品質の向上を両立させ、結果として長期間にわたって市場をリードする存在となったのです。

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【デザインの核心】「機能美」を体現した次世代エクステリアと伝統の継承

約20年ぶりに一新される新型セレガのボディデザインは、そのエクステリアにおいて**「機能美」の追求**をテーマとしています。

革新的な「門型スポイラー」が生み出すエアロダイナミクス

新型セレガには「門型スポイラー」という斬新なデザイン要素が採用されており、これが空力性能の向上に大きく貢献しています。この門型スポイラーは、単なるデザイン要素ではなく、高速走行時の空気流を効率的に制御し、燃費向上に直結する実用的な機能を持っています。

観光バスは長距離を高速で走行することが多く、空力抵抗の削減は運行コストに直結する重要な要素です。従来の観光バスでは、美しいフォルムを追求するあまり空力性能が犠牲になることも少なくありませんでしたが、新型セレガでは「機能美」の追求により、美しさと実用性の両立を実現しています。

現代的なアップデートと空力性能の融合

今回公開された新型セレガは、この現行モデルの成功要素を単に捨てるのではなく、その特徴的なデザインを踏襲しつつ、より現代的にアップデートされています。

新型セレガのデザインが「機能美」を追求した結果、空力性能(エアロダイナミクス)が現行モデルに比べて大幅に改善されており、これによって燃費の向上が実現している点に注目が集まっています。観光バス事業者にとって、運行コストに直結する燃費性能の改善は、経営上の大きなアドバンテージとなります。機能性と美しさを両立させた新型セレガは、所有する事業者様のブランドイメージ向上にも貢献するでしょう。

ディテールに宿る職人技:内装の上質化

新型セレガは「上質な印象を与える」内装のリファインも行われています。観光バスの内装は、乗客が長時間を過ごす空間であり、その品質は直接顧客満足度に影響します。特に、インバウンド観光客の増加や高品質なサービスを求める国内旅行者のニーズに応えるため、内装の質感向上は不可欠な要素となっています。

【技術革新の詳細】改良された12速AMTが生み出す快適性の革命

新型セレガは、デザインの刷新だけでなく、走行の質と経済性においても大きな進化を遂げています。

パワートレインの継承と進化

エンジンユニットは、現行モデルでも高い信頼性を誇る、排気量約8.9リッターで最高出力360psを発揮するA09C型直列6気筒ターボ・ディーゼルと同型を搭載します。このエンジンの採用は、既存のメンテナンス体制やサービスネットワークをそのまま活用できるという大きなメリットがあります。

商用車、特に観光バスのような事業用車両においては、新技術の導入よりも実績のある技術の継続採用が重要視される傾向があります。これは、予期しないトラブルが直接営業損失に結びつくためであり、新型セレガでも実績あるエンジンを継続採用することで、事業者の安心を確保しています。

12速AMTの革新:静粛性と燃費を両立

特筆すべきは、12速AMT(セミオートマチックトランスミッションの一種)が改良された点です。この改良は、単なる性能向上にとどまらず、観光バスという車両特性に特化した最適化が図られています。

トランスミッションの改良により、走行性能が向上するだけでなく、車内での快適性に直結する静粛性も高められました。長距離運行が多い観光バスにおいて、走行中の静粛性は乗客の満足度を大きく左右します。特に、高速道路での巡航時や山間部での登坂時など、エンジンに負荷がかかる状況での静粛性向上は、乗客の疲労軽減に大きく貢献します。

このAMTの改良と、前述したボディの空力改善が相乗効果を発揮することで、燃費向上も実現しています。燃費改善は、単にコスト削減だけでなく、環境負荷の軽減という社会的要請にも応えるものです。

上質な移動空間を提供する内装のリファイン

新型セレガは、上質な空間を作り上げるために内装にもこだわっています。内装のリファインによって、快適性と使い勝手が向上しており、乗客はもちろん、運行を担うドライバーにとっても、より安全で優雅な旅を提供できる設計となっています。

シート表皮の質感など、細部にわたるこだわりは、JMS 2025の会場で実際に確認し、その上質さを肌で感じ取っていただきたいポイントです。観光バス業界では、差別化が困難な中で、こうした質感の向上が競合他社との差別化要因となることが多く、新型セレガの内装品質は事業者にとって大きな武器となるでしょう。

【安全技術の進化】国内トップレベルの安心を実現する先進安全システム

現代の車両開発において、安全機能の充実は最優先事項です。新型セレガは、この要求に対し、国内トップレベルの安全装備を搭載することで応えています。

予防安全技術の大幅拡充

新型車では、各種警報システムの拡充が図られており、車線逸脱警報システム追突被害軽減ブレーキなど、ドライバーの運転負荷を軽減し、重大事故の発生を防ぐための先進安全技術が導入されます。

これらの技術は、単独で機能するのではなく、統合的なシステムとして連携動作することで、より高い安全性を実現しています。例えば、車線逸脱警報システムが異常を検知した際には、ドライバーモニターシステムがドライバーの状態をチェックし、必要に応じて警告レベルを調整するといった、複数システムの協調制御が行われます。

現行モデルの安全装備実績と新型での進化

現行モデルでも、2024年3月の改良で「レーンキーピングアシスト(LKA)」やオートヘッドランプを新規で標準装備し、ミリ波レーダーと画像センサーで歩行者や自転車を検知する「プリクラッシュセーフティシステム」も搭載されており、既に高い安全性を確保していました。

新型セレガでは、これらの実績ある技術をさらに発展させ、ドライバーモニターなどのシステムも導入され、運行中の安全を多角的にサポートします。ドライバーモニターシステムは、長距離運行において特に重要な技術で、ドライバーの疲労状態や注意力の低下を検知し、適切なタイミングで休息を促すことができます。

事業者にとっての安全装備の意味

これらの拡充された安全機能は、長時間の運行を支える運行会社にとって、安心安全な移動を提供するための強力な基盤となります。新型セレガは、乗客の命を守ることはもちろん、運行の信頼性を高め、事故リスクを最小限に抑えることを目指しているのです。

事業者にとって、事故は直接的な損失だけでなく、ブランドイメージの悪化や営業停止といった間接的な損失も招きます。新型セレガの安全装備は、こうしたリスクを大幅に軽減し、安定的な事業運営を支援する重要な投資となるでしょう。

【JMS 2025の全貌】セレガだけではない!日野が描くカーボンニュートラル時代の物流

日野自動車は、JMS 2025の出展テーマを「人、そして物の移動を支え、豊かで住みよい世界と未来に貢献する」としています。新型セレガの披露に加え、日野が未来の移動社会のために準備している先進的なモビリティの全貌も、同イベントで明らかになります。特に注目すべきは、カーボンニュートラルと省人化の実現に向けた、燃料電池(FC)技術と自動運転技術の組み合わせです。

革命的な展示車両ラインナップ

日野自動車は18日、10月30日から11月9日まで東京ビッグサイトで開催される「ジャパンモビリティショー2025」に出展すると発表しました。燃料電池大型トラックに自動運転レベル4相当の技術を搭載したコンセプト車や、小型電気トラックの新モデルなど6台を展示しますとあるように、新型セレガを含む計6台の展示車両が一堂に会します。

【燃料電池技術の未来】日野プロフィア Z FCV(L4コンセプト)の衝撃

JMS 2025で初公開されるコンセプトカーの中で、特に物流業界の未来を左右するのが、燃料電池大型トラック「日野プロフィア Z FCV」のL4コンセプトモデルです。

自動運転レベル4の実現性と意義

自動運転技術では、9月17日に発売を発表した燃料電池大型トラック「プロフィア Z FCV」に自動運転レベル4相当のデバイスを装着したコンセプト車を参考展示します。自動運転レベル4は特定条件下で完全無人運転が可能なシステムで、高速道路での幹線輸送を想定しています。

この技術は、将来的に高速道路の自動運転車優先レーンの走行を想定した、幹線輸送における省人化と安心安全な暮らしの実現につながる先進技術です。ドライバー不足が深刻化する物流業界にとって、自動運転技術は単なる技術革新にとどまらず、業界存続のための必須技術となりつつあります。

市販モデルの実績と展開

日野自動車は9月17日、水素燃料電池(FC)から電気を得て走行する大型トラック「日野プロフィア Z FCV」の市販モデルを発表し、10月24日から地域限定でリース販売を開始しています。これは国内初の燃料電池大型トラック量産モデルとして大きな注目を集めています。

環境性能と実用性の両立

プロフィア Z FCVは、カーボンニュートラル社会と水素社会の実現に貢献すべく、環境性能と大型トラックに求められる耐久性・信頼性を両立させた画期的なモデルとして位置づけられています。航続距離は600km(トヨタ・日野測定値)、最大積載量は11tほどという実用的な性能を実現しています。

トヨタとの技術連携の深化

最新の水素FCV技術は、トヨタとの連携によって盛り込まれており、近未来の物流・輸送に向けた開発車両として、その全貌が披露されます。この連携は、単なる技術提供にとどまらず、水素インフラの整備や燃料電池システムの量産化など、FCV普及のためのエコシステム構築まで含む包括的な協力関係となっています。

【地域交通の革新】コンセプトカーと進化するEVトラック

日野は、大型トラックや観光バスだけでなく、地域の移動課題解決にも注力しています。

多機能BEV路線バス「ポンチョドット」の革新性

小型BEV路線ノンステップバス「ポンチョドット」: これは、小型BEVトラック「日野デュトロ Z EV」をベースにしたコンセプトカーです。運転しやすいコンパクトサイズでありながら、人や物を一緒に運べる設計となっており、買い物、送迎、物流など幅広いシーンでの利用を想定しています。

地域の移動をより自由で柔軟にするために、先進自動運転技術も搭載しており、過疎地域での移動サービスや高齢者の移動支援など、社会課題の解決に向けた新しいモビリティの形を提案しています。

進化し続ける小型BEVトラック「デュトロ Z EV」

進化する小型BEVトラック「デュトロ Z EV」: 2022年6月の新発売以来、累計1,500台以上を出荷し好評を博している「デュトロ Z EV」の2026年夏頃発売予定の新モデルも展示されます。現場の声を反映し、バッテリー容量が増えて走行距離が伸びるほか、バックドアの操作性向上など、使いやすさがさらに進化します。

この改良は、実際のユーザーフィードバックに基づく改善であり、商用車メーカーとしての日野自動車の現場重視の姿勢を示しています。特に、走行距離の延長は商用EVにとって最も重要な改善点であり、実用性の大幅な向上が期待されます。

【業界への影響と展望】新型セレガが変える観光バス市場の未来

新型セレガの登場は、単一モデルの変更にとどまらず、観光バス業界全体に大きな影響を与える可能性があります。

競合他社への影響と市場再編

観光バス市場では、日野セレガといすゞガーラが長期間にわたって市場を二分してきました。新型セレガの登場により、この競争構造にも変化が生じる可能性があります。特に、安全装備の大幅拡充と燃費性能の向上は、事業者の車両選択に大きな影響を与えるでしょう。

インバウンド観光復活への対応

新型セレガの開発背景には、コロナ禍からの観光業界復活と、再び活発化するインバウンド観光への対応があります。海外からの観光客は、日本の観光バスに対してより高い品質とサービスを期待する傾向があり、新型セレガの上質な内装と静粛性は、こうした需要に的確に応えるものです。

環境規制と経済性の両立

今後厳格化される環境規制に対応しつつ、事業者の経済性も確保するという困難な課題に対し、新型セレガは燃費向上という形で一つの解答を示しています。この成功モデルは、他の商用車開発にも影響を与える可能性があります。

まとめ:新型セレガへの期待が高まる

日野自動車がJMS 2025で披露する新型セレガは、単なる既存モデルの改良ではなく、20年という時を経て、デザイン、環境性能、そして最重要課題である安全性能を極限まで高めた、未来の観光バスです。

特に運行事業者様にとっては、空力改善による燃費向上改良されたAMTによる走行性能と静粛性の向上、そして国内トップレベルの安全装備の搭載は、車両運用におけるコスト削減と利用者への安心提供という両輪を叶える鍵となります。

販売価格やラインナップなどは、2026年春頃の発売付近でアナウンスされるものとみられますが、その詳細発表も大きな注目を集めることでしょう。

2026年春の発売に向け、この新型セレガが日本の観光業界に与える影響は計り知れません。JMS 2025では、その上質な空間機能美を表現したボディを実際に体験し、安全で優雅な旅を実現する新型セレガの魅力を感じ取ることができるでしょう。

同時に展示される燃料電池トラックや電動車両と併せて、日野自動車が描く未来のモビリティ全体像を体感することで、商用車業界の次なる10年を見据えた技術革新の方向性も見えてくるはずです。

大型観光バスの新たな歴史を刻む新型セレガの発売が、今から待ち遠しくてなりません。ぜひJMS 2025の会場にて、日野自動車が描く未来のモビリティと、新型セレガの全貌をご覧ください。この20年ぶりのフルモデルチェンジが、日本の観光バス文化に新たな1ページを刻むことになるのは間違いありません。

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