世界中のスポーツカーファンが待ち望んだ、トヨタのホットハッチが、ついに大きな進化を遂げて登場しました。
公道を走る競技車両として、唯一無二の存在感を放ってきたGRヤリスが、2025年、さらなる戦闘力を手に入れました。注目すべきは、エンジンの最高出力が304馬力へと大幅に引き上げられた点、そして何よりも新開発された**8速オートマチックトランスミッション『GR-DAT(GAZOO Racing Direct Automatic Transmission)』**の追加です。
「MT(マニュアル)こそ至高」というスポーツカーの世界に、GR-DATはどのような変革をもたらすのか?そして、この新開発ATによって、GRヤリスが持つWRC直系の走りのポテンシャルは、どのように引き上げられたのでしょうか。
この記事では、この新型GRヤリスが達成した**「全領域での進化」を徹底的に解説します。エンジンの改良点、GR-DATの技術的優位性、インテリアの刷新、そして気になる価格帯まで、その全貌を余すことなくお届けします。この究極の進化形を試すための試乗ガイド**も用意しました。さあ、モータースポーツの熱い血が流れる新型GRヤリスの世界へ飛び込みましょう!
序章:常識を覆す進化、新型GRヤリスが示す「ドライバーファースト」の極み

トヨタの高性能スポーツカー、GRヤリス。このモデルは、単なるコンパクトカーの派生ではありません。トヨタのモータースポーツ活動から生まれた「GR(GAZOO Racing)」を象徴する、モータースポーツ直系のスポーツカーです。
その開発は、「モータースポーツで勝つための車両を市販化する」という、従来の常識を覆すコンセプトからスタートしました。2020年の発売開始以降も、GRヤリスはFIA世界ラリー選手権(WRC)、スーパー耐久シリーズや全日本ラリーなど、様々なモータースポーツへの参戦を継続し、「壊しては直す」という極限の現場で得られた知見を惜しみなく注ぎ込み、進化を続けてきました。
WRCから生まれた「GRヤリス」の使命を受け継いだ「GR YARIS Rally1」は、2022年から2023年に2年連続三冠完全制覇、2024年は劇的なマニュファクチャラーズタイトル獲得を成し遂げました。この世界最高峰の舞台で培われた技術が、市販車にフィードバックされているのです。
そして、2025年5月に大幅改良を受け、さらに大きく進化しました。この新型GRヤリスは、パワーユニットはもちろん、ボディ、内外装に至るまで、プロドライバーやマスタードライバーのモリゾウ氏(豊田章男会長)を含むフィードバックが反映され、車両性能が総合的に向上しています。
特に注目すべきは、最高出力304馬力への向上と、新開発の8速AT「GR-DAT」の追加設定です。この革新的な進化は、GRヤリスが「誰もが安心して意のままに運転できる」という理想を追求した、真のドライバーファーストのクルマであることを証明しています。
本記事では、この新型GRヤリスの圧倒的な進化の全貌を、走行性能、新技術、コックピット設計、そしてグレード構成まで、他の追随を許さないボリュームで徹底的に解説します。
【核心】モータースポーツ直系パワートレーンの破壊的進化
新型GRヤリスの魅力は、その心臓部と駆動システムに凝縮されています。今回の改良で、その戦闘力は格段に向上しました。

1.6L直列3気筒ターボエンジンの高出力化
新型GRヤリスの心臓部には、高性能な**1.6リットル直列3気筒インタークーラーターボエンジン(G16E-GTS型)**が搭載されています。WRC(世界ラリー選手権)で培われた技術とノウハウをもとに開発され、モータースポーツでの勝利を目指し、このエンジンの出力が磨き上げられました。

この進化により、エンジン出力を200kw(272PS)から224kw(304PS)へ、トルクを370N・m(37.7kgf/m)から400N・m(40.8kgf/m)へ向上させました。アクセルを踏み込んだ瞬間からダイレクトに伝わる圧倒的な加速とパワーを体感できます。
高回転域までストレスなく、そして気持ちよく吹け上がるエンジン特性は、運転の楽しさを格段に引き上げます。
誰もが楽しめる革新技術:新開発8速AT「GR-DAT」の全貌
新型GRヤリスの最大の進化点の一つが、トヨタ初となる**新開発8速AT「GR-DAT(GAZOO Racing Direct Automatic Transmission)」**の追加設定です。
この開発は、モリゾウ(豊田章男代表取締役会長)氏による「より多くの方に走る楽しさを提供し、モータースポーツの裾野を広げたい」という思いのもと、「1.6L直列3気筒ターボエンジン×4輪駆動」を楽しみつくすために行われました。「幅広いドライバーがスポーツ走行を楽しめ、レースでMTと同等に戦えるAT」を目指し開発した8速ATで、プロドライバーやアマチュアドライバーがラリーやスーパー耐久に参戦し、「壊しては直す」を繰り返すことで、速さと信頼性を実現しています。
【GR-DATの制御ロジックと特性】
1. ドライバーの意思を汲み取る先読み変速
従来のATのように減速Gや速度などの車両挙動を感知して変速させるだけでなく、ブレーキの踏み込み方や抜き方、アクセル操作に至るまで細かに感知することによって、車両挙動の変化が起こる前に変速が必要な場面を先読み。ドライバーの意思を汲み取るかのような、まるでプロドライバーによるシフト操作と同じようなギヤ変速を実現しています。
2. 世界トップレベルの変速スピード
高耐熱摩擦材を採用したクラッチとAT制御ソフトウエアの改良により、世界トップレベルの素早いシフトアップ・ダウンを実現しています。
3. クロスレシオ化
6MTから8速へ多段化することで、クロスレシオ化によってパワーバンドを生かした走りが可能となり、エンジンが常にパワーバンドを活かした走りを維持できるように設計されています。
4. モータースポーツ譲りの操作
Mモードでのシフトレバー操作は、モータースポーツからの学びに基づき、シーケンシャルトランスミッションと同様に、**引き操作でシフトアップ(加速)、押し操作でシフトダウン(減速)**となるよう反転されています。
さらに、2025年モデルではGR-DATの性能にさらに磨きをかけ、2ペダルならではの操作性と、走りの両立を狙い、主にスポーツ走行時のギヤ段の選択制御に細かな改良を加えました。Dレンジ走行中のパドル操作でダウンシフト可能な車速領域を拡張(2速→1速)、パドル操作から変速開始までの時間を短縮、さらにマニュアルモードではスポーツモード選択時、レッドゾーン付近でのダイレクト感を向上させています。
GR-DATは、シフト操作に気を取られることなく、ステアリング、アクセル、ブレーキの運転操作に集中できるため、「クルマと一体になったようなドライビングプレジャー」を提供します。
GR-FOURと新設定の「ドライブモードセレクト」
GRヤリスのもう一つの核となるのが、専用の**GR-FOUR(フルタイム4WDシステム)**です。様々な路面状況で安定した走行性能とトラクションを発揮するこのシステムは、絶妙なバランスでチューニングされており、俊敏なハンドリングと高い走行安定性を実現します。
新型では、従来の4WDモードセレクトに加え、ドライブモードセレクトが標準設定されました。これにより、電動パワーステアリング、エアコン、パワートレーンの設定を、お客様の好みや用途に合わせて変更可能です。

ハードな走行に耐えるシャシーとボディの徹底強化
進化はエンジンやATに留まりません。新型GRヤリスは、極限での走行性能を高めるため、シャシーとボディも徹底的に鍛え直されています。

剛性向上による操縦安定性の改善
ドライバーの操作に対するレスポンスを向上させるため、ボディ剛性が大幅に強化されました。
さらに、シャシー部品の締結ボルトの頭部サイズを拡張、ボルトフランジの形状を変更、厚みをアップするなどし、ステアリング操作時の応答性や直進安定性が向上しました。これらのシャシーとボディの強化が一体となり、GRヤリスならではの正確なハンドリングと高い走行安定性を実現しています。
WRC現場の知見を反映したエクステリアデザインと冷却性能
新型のエクステリアは、「勝つためのデザイン」というコンセプトのもと、軽量化、強度、そして冷却性能の向上を追求しています。
スチールメッシュロアグリル
ロアグリルには、従来の樹脂タイプではなく、薄型・軽量化と強度を両立するスチールメッシュを採用。石やタイヤカスによる損傷を防ぎ、開口面積率を大きくすることで冷却効率もアップしました。
分割フロントバンパー
バンパーロアサイドに分割構造を新たに採用し、モータースポーツ参戦時の損傷時における交換作業の容易化と修復費用の低減に貢献しています。
リヤの視認性と排熱
リヤロアガーニッシュ下端に開口部を設けることで、床下からの空気を抜き、空気抵抗を下げて操縦安定性を向上させるとともに、マフラーの熱を排出しています。また、ハイマウントストップランプとリヤスポイラーを分け、ランプ類を集中させた一文字テールランプを採用し、視認性向上と個性を表現しています。
クーリングパッケージの新設定
高出力化とGR-DATの追加に対応するため、冷却性能も強化されています。
ATFクーラー標準搭載
GR-DAT(8AT)搭載車両には、空冷ATFクーラーが標準装備され、限界走行時でも高い安定性能を実現します。モータースポーツの現場で学んだ知見として、ATをレースで使用するとシフトチェンジが激しく油温が上がるため、油温を下げることが重要だからです。
メーカーオプション「クーリングパッケージ」
モータースポーツ参戦を考慮し、サブラジエーター、クールエアインテーク、インタークーラースプレーがセットになった「クーリングパッケージ」が新たにメーカーオプション設定されています。
ドライバーのための革新的なコックピットと操作性
新型GRヤリスのインテリアは、「ドライバーファーストの探求」を追求し、プロドライバーの知見に基づいて徹底的に見直されました。

視認性と操作性を高めたコックピットレイアウト
コックピットは「高い運動性能を実現するための重要な要素」として捉えられ、スーパー耐久シリーズ参戦車などをモチーフに設計されています。
15度傾斜パネル
操作パネル・ディスプレイは、ドライバー側へ15度傾けて設置され、情報と操作がドライバーに集約されるレイアウトです。これは、運転に集中し、ドライブを思う存分楽しめる設計となっています。
ドライビングポジションの改善
ドライビングポジションを25mm下げ、ステアリング位置も調整することで、理想的な姿勢を実現。また、インナーミラーをフロントガラス上部に移動させ、センタークラスター上端を50mm下げることで、優れた前方視界が確保されています。
機能的なスイッチ配置
ハーネスで身体を固定した状態でも使いやすいスイッチ配置にこだわられています。
モータースポーツに特化した操作機構
スポーツ走行における操作性にも徹底的にこだわっています。
シフトレバーの位置
GRヤリスMTモデルと同等の位置にシフトレバーを配置し、操作性を向上させました。
手引き式パーキングブレーキ
ラリーやジムカーナでの車両コントロール用途を視野に入れ、GR-DAT搭載モデルにも手引き式パーキングブレーキが採用されました。
縦引きパーキングブレーキ(オプション)
全日本ラリー選手権や全グレードオプション設定に拡大され、2024年発表のGRヤリスではRCグレードに設定していた縦引きパーキングブレーキを全グレードで選択可能になりました。レバーを車両前方に移動させ、素早い操作を可能にする縦引きパーキングブレーキです。
さらに、GR-DAT搭載車のフットレストの面積を拡大することで、踏み込み時の操作性を向上させています。
非日常を提供する「サーキットモード」
公道では味わえない躍動感を提供する「サーキットモード」が新設定されました。GPSによる位置判定により、サーキットなどの利用可能エリアに入ると、GRヤリスのポテンシャルを引き出す機能が作動します。
機能例
再加速時のアクセルレスポンスを向上させるアンチラグ制御、国内主要サーキットでリミッター上限にかからないよう引き上げられたスピードリミッター、冷却を促進するクーリングファン出力の最大化などが含まれます。
カスタマイズ
各機能はスマートフォンアプリ上でお好みに合わせてカスタマイズが可能です。
貴方に最適なグレードは?選択ガイド

GRヤリスのグレードは、大きく分けて**「公道での快適性と究極の走り」を両立したRZ系と、「モータースポーツ参戦ベース」に特化したRC系**の2つの流れがあります。
| グレード名 | 主なコンセプト | 駆動方式 | 快適装備 |
| RZ “High performance” | 最高の走りと豪華装備の最上級モデル | GR-FOUR(電子制御4WD) | 充実 |
| RZ | 走りと快適性のバランス型モデル | GR-FOUR(電子制御4WD) | 充実 |
| RC | 競技用ベース車両(軽量化とカスタム前提) | GR-FOUR(電子制御4WD) | 最小限 |
※ Aero performance package は、各グレードの外観と空力性能を向上させるパッケージです。
RZ系グレード:公道での快適性と限界性能の両立
RZ “High performance” / RZ “High performance” + Aero performance package
究極の性能と快適装備を妥協なく求める、最上級のGRヤリスです。
RZ“High performance”+ Aero performance package
より速く走るため運動性能を追求したモデル




RZ“High performance”
走りとデザインにこだわった最上位モデル




| 項目 | 特徴と解説 |
| 2. デザイン | **最もアグレッシブな外観。**標準で高性能な装備が備わります。Aero performance packageを選択すると、ダクト付きアルミフードや可変式リヤウイング、フェンダーダクトなどが追加され、空力性能とルックスが格段に向上します。 |
| 3. 室内空間 | 快適性とホールド性を両立。スポーツ走行時の優れたサポート性能を確保したスポーツフロントシート(GRマーク付)、アルミペダルが標準装備。フルオートエアコン、8インチディスプレイオーディオ、TSS連動ドライブレコーダーなど、日常の快適装備が全て標準です。 |
| 4. 走行性能 | 限界域の速さとコントロール性を追求したサスペンションチューニング。**トルセンLSD(フロント・リア)**が標準装備されており、モータースポーツをすぐに楽しめる最高のパッケージです。 |
| 5. 安全性能 | 最新のToyota Safety Sense(自動ブレーキ、レーダークルーズコントロール等)が標準装備されており、日常使いでの安全性と快適性も最高水準です。 |
| 6. アクセサリー | 装備が充実しているため、機能部品よりも専用のフロアマット(ロイヤルタイプ)やカーカバーなど、所有満足度を高めるアイテムがおすすめです。 |
| 7. こんな人におすすめ | 「サーキット走行も日常使いも、すべてにおいて最高の状態を求める方。」カスタマイズの手間をかけず、メーカーが用意した最高のフルパッケージを求める方に最適です。 |
RZ
本格的なGRヤリスの走りを楽しみつつ、日常での利便性を確保したバランスモデルです。




| 項目 | 特徴と解説 |
| 2. デザイン | 洗練されたスポーツスタイル。“High performance”のような専用エアロは付きませんが、迫力あるワイドボディと18インチホイールにより、十分スポーティーな印象です。 |
| 3. 室内空間 | **RCとは一線を画す快適性。**フルオートエアコン、ディスプレイオーディオ、アルミペダルなどが標準装備され、長距離移動や普段使いでの不満はほとんどありません。 |
| 4. 走行性能 | **強力なエンジン性能は”High performance”と共通。**RZではトルセンLSDがメーカーオプションとなるため、公道走行主体であれば十分以上の走行性能を発揮します。 |
| 5. 安全性能 | “High performance”と同等のToyota Safety Senseが標準装備。先進の安全機能により、街乗りでの安心感が非常に高いです。 |
| 6. アクセサリー | ドライブレコーダー(前方)は標準ですが、より安心な前後2カメラの社外品や、機能拡張のためのHDMI入力端子などがおすすめです。 |
| 7. こんな人におすすめ | 「GRヤリスの走りの本質を味わいたいが、日常の快適性(エアコン・ナビ)は削りたくない方。」価格と装備、性能のバランスを最も重視する方におすすめです。 |
RC系グレード:モータースポーツ参戦のベース車両
RC / RC + Aero performance package
エアコンやオーディオなどの快適装備を徹底的に排除し、軽量化とカスタムベースとしての素性を極限まで追求したグレードです。
RC + Aero performance package
性能を高めたモータースポーツ参戦用車両




RC
モータースポーツ参戦用車両



| 項目 | 特徴と解説 |
| 2. デザイン | 硬派なモータースポーツ仕様。ホイールは17インチとなり、ブレーキローターも小径化されます。Aero performance packageを選択すると、RZ同様に空力パーツが装着され、即座に競技車両らしい外観となります。 |
| 3. 室内空間 | 究極のシンプルさ。エアコン、ディスプレイオーディオ、バックガイドモニター、アルミペダル、助手席用USB端子などが標準では非装備です。フロントスピーカーもRZの4スピーカーに対し2スピーカーと、徹底的に軽量化されています。 |
| 4. 走行性能 | エンジン(パワーユニット)とGR-FOURシステムはRZ系と共通です。ただし、LSDやサスペンションなどがカスタム前提のセッティングとなっており、競技参戦を前提としたチューニングが可能です。車両重量が最も軽いため、ベースとしてのポテンシャルは最高です。 |
| 5. 安全性能 | 自動ブレーキ(プリクラッシュセーフティ)やレーダークルーズコントロールが非装着です(※オプション設定が必要な場合あり)。競技車両のため、公道での利便性や先進安全機能は劣ります。 |
| 6. アクセサリー | エアコン(メーカーオプション)、社外品のオーディオ・ナビ、LSD、ロールケージなど、競技に必須の部品から優先的に導入するのがおすすめです。 |
| 7. こんな人におすすめ | **「購入後すぐにモータースポーツ(ラリー、ダートトライアル等)に参戦したい方。」**または、「**快適装備は不要なので、とにかく安価にGRヤリスの性能を手に入れ、自分好みにLSDや足回りをカスタマイズしたい方」**に特化しています。 |
KINTO
初期費用コミコミの定額料金で利用できる新車のサブスク

オーナーズ秘話:人生を変えた5つのドライビング体験
GRヤリスは、単なるスポーツカーではなく、WRCで勝つためにゼロから開発された「競技車両の血統」を持つ公道モデルです。ここでは、その非凡な性能と所有する喜びを感じたオーナー様の声をご紹介します。
エピソード1:市街地でさえ感じる「異次元のボディ剛性」
オーナー:佐藤様(30代・エンジニア・RZ High Performanceオーナー)
GRヤリスに乗る前は、別のホットハッチに乗っていました。GRヤリスを初めて運転した時、驚いたのは高速道路でも、ごく普通の市街地を走っている時でさえ、「ボディが一切ねじれない」という感覚でした。まるで分厚い一枚岩のような剛性感があり、路面の凹凸を乗り越えるときの「ドン」という音も静かに一発で収束する。この感覚は、公道車というよりも、完全にレーシングカーのフィーリングです。日常でさえ、その土台のすごさを感じられることが、何よりの感動でした。
エピソード2:「通勤路」が「私設サーキット」に変わった日
オーナー:田中様(40代・サービス業・RCグレードオーナー)
私の通勤路には、少しタイトなカーブが続く区間があります。以前の車では、そこを抜けるたびに「危ないな」と感じていたのですが、GRヤリスに乗り換えてからは、そのカーブが最高の遊び場に変わりました。
驚異的なトルクの立ち上がりと、4WD「GR-FOUR」の驚くほどの安定感で、まるでレールの上を走っているかのように気持ちよく曲がっていく。その一連の動作が楽しすぎて、気づいたら少し遠回りして通勤するようになっていました。GRヤリスは、単調だった私の日常を、毎日がワクワクするドライビング体験に変えてくれました。
エピソード3:購入を決意した「トヨタの本気」と「開発秘話」
オーナー:山本様(50代・会社員・RZオーナー)
GRヤリスの購入を決める前に、開発者インタビューの動画を徹底的に見ました。特に、**「WRCで勝つために、既存のヤリスの屋根を切り、全く新しい車体を設計した」**というエピソードに鳥肌が立ちました。
利益や生産性を最優先しがちな時代に、市販車としてここまでの**「本気」と「情熱」**を込めた車づくりをするトヨタの姿勢に心打たれました。この熱意に金を払いたい、そう思って契約書にサインしました。車に乗るたびに、この車が特別なルーツを持っていることを感じ、所有満足度が満たされています。
エピソード4:雪国で試された「最強のGR-FOUR」
オーナー:松本様(30代・公務員・RZ High Performanceオーナー)
豪雪地帯に住んでおり、冬場の性能が最重要です。GRヤリスの納車後、初めて本格的な雪が降った日に試運転に出ました。
結果は、想像を遥かに超えていました。電子制御多板クラッチ式4WD「GR-FOUR」が、滑り出しそうになった瞬間、瞬時に前後輪のトルク配分を最適化します。雪道でもアクセルを踏み込むことが怖くない、むしろ**「雪道を楽しめる」**感覚。ラリーの技術が、凍てついた日常の通勤路でも、これほど頼もしい安心感と楽しさに繋がることに、本当に感動しました。
エピソード5:妻も納得した「普段使いとの両立」
オーナー:中村様(40代・IT関連・RZ High Performanceオーナー)
妻を説得するのが一番難関でした。「あんな小さな3ドアで高すぎる」と。しかし、試乗させて驚かせたのは、その**「乗り心地の懐の深さ」**でした。
固いのは事実ですが、不快な振動は綺麗に抑えられています。そして、後部座席は狭いですが、実はそこそこ荷物も積める。普段は大人二人で乗る分には問題なく、いざとなればサーキット走行もできる。究極のスポーツ性能と、意外なまでの日常使いのバランスが取れている点に、最終的に妻も納得してくれました。この両立性は、GRヤリスだからこそ実現できた奇跡だと思っています。
グレード構成、価格、そして試乗の重要性
GRヤリスのグレードは、目的や用途に応じて選べる3タイプが設定されています。
グレード別特長と車両価格

新型GRヤリスの車両本体価格帯(税込)は、2025年5月発売モデルのデータで3,560,000円 〜 5,330,000円となっており、装備やトランスミッションによって変動します。
【燃費と立ち位置】
GRヤリスは、スポーツ性能追求のためガソリン車のみの設定であり、燃費(WLTCモード)は8ATが10.8km/L、6MTが12.4km/Lです。ヤリスやアクアなどの他のコンパクトカーがハイブリッド設定を持ち燃費性能に優れるのに対し、GRヤリスは「日常使いも可能なスポーツカー」という特別な位置づけであり、圧倒的な加速性能や走る楽しさを求める方に特におすすめのモデルです。
【2025年秋発売予定:エアロパフォーマンスパッケージ】
モータースポーツやサーキット評価の現場で出た課題一つ一つに向き合い、プロドライバーとともに目標とする性能に妥協を許さず開発したエアロパーツを搭載したメーカーオプション「エアロパフォーマンスパッケージ」を発表、2025年秋以降の発売を予定しています。
妥協することなく調整を重ねた計6アイテムすべてを同時装着することで、効果を最大化するエアロパフォーマンスパッケージ。GRヤリスの冷却性能と空力性能を、さらに向上させることができます。全日本ラリー選手権参戦車において先行で開発し、GRMNヤリスに採用したカーボン製フードと同形状のダクト付きアルミフードを設定。高速走行中、エンジンルーム内の熱をダクトから放出し、冷却効果を高めます。
また、Toyota Safety Senseを全車標準化し、RCグレードにメーカーオプション設定としていたToyota Safety Senseを、RZ “High performance”、RZと同様に全車標準装備としたことで、安全性も大幅に向上しています。
なぜ新型GRヤリスは「試乗」が必須なのか
写真やカタログの情報だけでは、GRヤリスの真の魅力や特性を完全に把握することは困難です。特に新型は、一般的なコンパクトカーとは一線を画し、専用のボディ設計や足回りのチューニングが施されています。
後悔のない一台選びのために、購入を迷うなら試乗していただくのが一番です。
試乗で体感すべき5つのポイント
- 圧倒的な加速とパワー:
304馬力エンジンがもたらす、自在に路面を蹴り出す爽快感を体感する。 - GR-DATのフィーリング(AT選択時):
新開発の8速ATが、いかにドライバーの意思を先読みし、クルマと一体になったようなドライビングプレジャーを提供するかを確認する。 - 俊敏なハンドリングと安定感:
意のままに操れる軽快で正確なステアリングフィールと、高剛性ボディによる安定感を試す。 - 乗り心地のバランス:
スポーツ走行を前提としつつも、日常使いで不快感のない「絶妙なバランス」が保たれているか確認する。 - 運転席のフィット感と視界:
25mm下がったドライビングポジションと前方視界の改善(センタークラスター上端50mm下降など)が、自身の運転姿勢に合っているか確認する。
ウエインズトヨタ神奈川では、GRヤリスの魅力を存分にご体感いただけるよう、試乗の機会をご用意しています。ご自身の目で、そして体で、GRヤリスならではの特別なフィーリングをぜひ体験してみてください。
(試乗予約はWebまたは電話で可能ですが、人気車種のため、スムーズなご案内のためにも事前予約をおすすめします。)
まとめ:新型GRヤリスが切り拓くスポーツカーの未来
新型GRヤリスは、単なるマイナーチェンジではなく、モータースポーツの現場で得た学びを惜しみなく注ぎ込んだ破壊的な進化を遂げました。
304馬力への出力向上、ドライバーの意思を先読みする8速AT「GR-DAT」、ドライバーファーストを徹底したコックピットは、「走りの愉しさ」をより多くの人に、より高い次元で提供するというトヨタGAZOO Racingの強い意志の表れです。
2025年7月には、ニュルブルクリンク24時間で見事完走を果たしたGRヤリスがスーパー耐久シリーズに参戦し、ほぼノートラブルで走行を続け総合52位(134台出走88台完走)で無事に完走を果たした実績を持ちます。さらに、2025年の全日本ラリー選手権では、JN-2クラスのサブカテゴリーであるMORIZO Challenge Cup(MCC)にて、これまでのGRヤリスMTに加えて高性能スポーツ8速AT(GR-DAT)を搭載するGRヤリスの市販モデルを出走させるなど、モータースポーツの現場で進化を続けています。
GRヤリスが持つ**唯一無二の「走る楽しさ」**は、実際にハンドルを握り、公道でそのパフォーマンスを体感してこそ理解できます。
この進化を遂げた新型GRヤリスは、あなたのカーライフに新たな「楽しさ」と「躍動感」をもたらすでしょう。ぜひ、ウエインズトヨタ神奈川で新型GRヤリスの圧倒的なパフォーマンスを体感し、長く愛せる一台を見つけてください。
<例えるなら>
新型GRヤリスの進化は、まるでF1ドライバーが日々のレースで鍛え上げた技術を、市販のスポーツカーに惜しみなく移植したようなものです。エンジン出力の向上は、一流のアスリートがさらなる筋力を手に入れた状態であり、新開発のGR-DATは、そのアスリートの動きを完璧に予測し、最適なサポートを提供する高性能なAIトレーナーが加わったようなものです。日常の街乗りからサーキットまで、誰もがその特別なパフォーマンスを、安心して意のままに引き出せるようになったのです。
<ヤリスシリーズ>過去紹介サイトへ





コメント