2026年度自賠責保険料「基準料率の改訂なし」

保険

令和7年1月10日14時00分から第150回自動車損害賠償責任保険審議会、令和7年1月17日15時00分から第151回自動車損害賠償責任保険審議会、それぞれが開催されました。

自賠責保険料算出に於ける経費計算基準、係数割換算係数について解説

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令和6年度料率検証結果の報告

令和5年4月の基準料率改定時の予定損害率との乖離は令和6年度で▲1.5%、令和7年度で▲2.6%に留まっており、検証結果を受けた基準料率の改定は必要ないものとされました。

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自賠責保険における経費計算基準の見直し等

自賠責保険料の算定における「件数割換算係数」は、事故件数やリスクの実績を基にして、各車両に適用される保険料を調整するための重要な係数です。この係数を使用することにより、より適正な保険料が設定され、リスクに応じた保険料負担が実現します。

件数割換算係数の算出方法

2025年1月10日 (金)の第150回自賠責保険審議会において、 経費計算基準における件数割換算係数の調査結果として交通費・通信 費の分数集計値(図1)を報告した。
件数割換算係数の算出においては交通費 通信費の金額で加重平均した合算値 (図2) を用い、 調査対象課支社の自賠責契約件数 (34.3%)に件数割換算係数を乗じた結果が交通費 通信費合算値 (9.3%) と一致するよう係数を算出。

業務実績調査結果(自賠責保険審議会資料より)

計数割換算係数の算出

自賠責保険料の算定における「件数割換算係数」について解説

自賠責保険(自動車損害賠償責任保険)の料金算定において、「件数割換算係数」というのは、自賠責保険料の設定において、車両の種類や運行状況などに応じた保険料を調整するための係数の一つです。この係数は、自賠責保険料が適正に計算され、さまざまな条件に応じた保険料が反映されるようにするために使用されます。

1. 自賠責保険料の基本構造

自賠責保険料は、車両の種類や排気量、運行する地域などに基づいて異なります。たとえば、軽自動車と普通自動車では保険料が異なり、排気量が大きいほど保険料が高くなる傾向があります。これは、事故のリスクや車両の損害賠償額の違いに基づいて保険料が設定されているためです。

2. 件数割換算係数の役割

「件数割換算係数」は、主に過去の事故件数やその傾向に基づいて算出されます。具体的には、次のような要因を考慮します:

  • 事故の発生頻度:事故が多い地域や車両タイプでは、そのリスクを反映させるために高い係数が適用されることがあります。
  • 保険金支払実績:過去の保険金支払額や事故の規模に基づいて、リスクの大きい車両や運行条件に対して保険料を調整するために使用されます。

このように、件数割換算係数は保険料をより公平かつ正確に設定するための調整要素となります。

3. 係数の影響

件数割換算係数が適用されることで、保険料が高くなったり低くなったりすることがあります。例えば、ある地域や車両タイプで過去の事故件数が多い場合、そのエリアや車両に対して割り増しが行われ、保険料が高くなる可能性があります。逆に、事故が少ない地域や車両タイプでは、割引が適用され、保険料が低くなることもあります。