自動車業界の最前線に身を置いていると、年に何度か「これは現場で見なければ絶対にわからない」と確信するイベントに出会う。2026年の静岡に、まさにそのイベントがやってくる。
2026年6月13日(土)・14日(日)の2日間、静岡市のツインメッセ静岡にて「ふじのくにキャンピングカー&アウトドアショー2026」が開催される。今年は過去最多となる約100台もの車両が全国各地から集結し、2026年のキャンピングカー最新トレンドが凝縮された内容となっている。単なる展示会ではない——この2日間が持つ意味と圧倒的な見どころを、業界人の視点から余すことなく解説する。
「ふじのくにキャンピングカー&アウトドアショー2026」とはどんなイベントか

このイベントを一言で説明するなら、「静岡県最大規模の体験型アウトドア・レジャーショー」だ。主催はふじのくにキャンピングカー&アウトドアショー実行委員会で、協力メディアにはオートキャンパー・キャンプカーマガジン・カーネル・くるま旅クラブ・キャンピングカーナビといった業界の主要媒体が名を連ねており、その専門性と信頼性の高さは折り紙つきである。
開催会場となるツインメッセ静岡は、静岡市駿河区に位置する延展示面積約11,900㎡・地方都市最大規模を誇る展示施設だ。北館大展示場(5,000㎡)と南館大展示場(5,400㎡)という2棟の大展示場を両館フルに使用するため、キャンピングカー100台が並んでも余裕のあるスケールで展示が可能となっている。コンサート使用時には各館で6,000〜7,000人規模の収容実績を持つ施設であることを考えると、その広大さがよりリアルに伝わるだろう。
近年のキャンピングカー業界は急速に注目度が上がっており、2025年開催回では90台以上の展示で多くの来場者を集めた。それが2026年は過去最多の約100台へと規模を拡大。単純な台数の増加だけでなく、後述する2026年モデルの進化が加わることで、例年以上に「見応え」と「学び」のある場になることが確実だ。
イベント基本概要
- 開催日時:2026年6月13日(土)・14日(日)各日10:00〜17:00
- 会場:ツインメッセ静岡 北館・南館(静岡県静岡市駿河区曲金3丁目1番10号)
- 主催:ふじのくにキャンピングカー&アウトドアショー実行委員会
- チケット購入:日本RV協会チケットセンター(電子チケット)
- 公式サイト:https://jrva-event.tstar.jp/
【2026年版】見どころ完全解説|過去最多100台の展示車両と最新トレンド

ここからが、業界人として最も力を入れてお伝えしたいパートだ。2026年のキャンピングカー市場は、テクノロジーとカスタマイズ文化が交差する重要な転換点にある。その潮流を一気に体感できるのが、このショーだ。
① 2026年のキーワードは「カスタマイズ」と「快適性の民主化」
今年のキャンピングカー業界を貫く最大のキーワードは、ユーザーのこだわりをそのまま車両に反映できる「カスタマイズ性」と、これまで高価格帯の大型車にしか搭載されなかった快適装備が軽・コンパクトクラスにも普及しつつある「快適性の民主化」の2点だ。
バンコン(バンコンバージョン)の進化:セミオーダーが当たり前に
日産キャラバンをベースにした「プラスリビン」のように、270通りもの組み合わせから仕様を選べるセミオーダーモデルが登場している。色・素材・レイアウト・電装まで細部にわたって選べるこのモデルは、これまでの「ある程度の仕様から選ぶ」という常識を完全に覆した。さらに、ホワイトハウスの「デュカト・クラフテッド」では、天井・壁材・タイルに至るまでオーナー自身の感性で選べる本格カスタムが実現しており、ヨーロッパの高級インテリアに匹敵する仕上がりを日本市場向けに落とし込んだ意欲作だ。展示会場では実際の内装サンプルを見比べながら商談できるため、購入検討者には絶好の機会となる。
軽キャンパーの劇的進化:2026年、ついに「夏も快適」が実現した
軽キャンパーの進化は、2026年においてひとつの大きな転換点を迎えた。長年の課題であった「夏の車中泊における暑さ問題」が、12V車載クーラーとリチウムイオンバッテリーの組み合わせによってついに実用的なレベルで解決されつつあるのだ。
JAF Mate Onlineの調査によると、近年の軽キャンパーではDC12V仕様の車載クーラー搭載可能モデルが急増しており、サブバッテリーについても従来の鉛バッテリーからリチウムイオンバッテリーへの移行が加速している。ジャパンキャンピングカーショー2026(幕張メッセ・2026年1〜2月開催)でも軽キャンパーカテゴリーは大きな注目を集め、200Ahのリチウムイオンバッテリーと200Wフレキシブルソーラーパネルを組み合わせて安定した冷房使用を実現したモデルが複数登場している。
ふじのくに会場でも以下のような最新モデルを実際に確認・比較できる。
- 岡モータースの「ミニチュアクルーズ・プライム」:
軽自動車とは思えない充実装備を実現した注目モデル。 - ルートシックスの「サンライト」:
驚きの低価格帯でクーラーを標準装備した、コストパフォーマンスで業界に衝撃を与えた1台。
カタログや雑誌の写真では伝わらない「実際の居住感」「クーラーの吹き出し口の位置」「ベッド展開時の体感サイズ」——こういった情報は、現場で体に覚えさせるしかない。100台という規模があってこそ、「乗り比べ」による相対評価が初めて意味を持つのだ。
② 一度に体感できる多彩な車両カテゴリー
キャンピングカーと一口に言っても、そのカテゴリーは驚くほど多様だ。このショーでは以下の主要カテゴリーを一気に比較検討できる。これだけの車種を一日で乗り比べられる機会は、年間を通じてもそう多くはない。
ラグジュアリー大型車両(バスコン・キャブコン)
「動く家」とも称される大型キャンピングカー。フルフラットベッド・シャワー・キッチン・独立トイレを完備し、最新の電装システム(ソーラー+大容量リチウムバッテリー+インバーター)を搭載したモデルが勢揃いする。フラッグシップモデルはその価格帯ゆえ、実際に内部を体験する機会は限られているだけに、来場して「触れて・座って・寝てみる」という経験は非常に価値が高い。
個性豊かな軽キャンパー
日本が世界に誇る「軽規格」という独自規制の中で、国内ビルダーが磨き上げてきた高密度設計の結晶。国土交通省のデータによると、自動車保有台数に占める軽自動車の割合は2025年11月末時点で全体の約41.4%にのぼる。つまり軽キャンパーは、日本人のライフスタイルに最もフィットした現実解だ。取り回しのしやすさ、維持費の低さ、税制上の優遇——これらを享受しながら旅ができる軽キャンパーの最新モデルを、ぜひ会場で確認してほしい。
キャンピングトレーラー
普段は普通乗用車として使い、旅のときだけトレーラーを牽引するというスタイル。「車両本体のコストを抑えつつ、居住空間だけは妥協しない」という合理的な選択肢として、近年じわじわと注目度が上がっているカテゴリーだ。牽引免許の要否(750kg以下なら不要)といった実務的な疑問も、展示ブースのスタッフに直接聞ける点が展示会の強みだ。
豪華ステージ&フードフェス|車だけじゃない、1日中楽しめる理由
このショーが家族連れや「キャンピングカーにはまだ興味がないけど……」という層にも支持されてきた最大の理由が、車両展示以外のコンテンツの充実度だ。

豪華芸人陣によるステージイベント
北館・南館を使った大規模なステージイベントが開催され、今年は以下の出演者が発表されている。
- どぶろっく:日本を代表するお笑いコンビ。会場の爆笑を保証する鉄板の存在。
- ムカイワンダーランド:独自の世界観で会場を沸かせるコメディアン。
- ゆってぃ:知名度抜群のピン芸人。老若男女に親しまれるパフォーマンスが魅力。
- 久保ひとみ:静岡県でおなじみのタレント。昨年に続いての登場で、地元ファンには嬉しいサプライズ。
なお実行委員会によると、これ以外にも追加出演者が後日発表される予定とのことだ。ステージスケジュールは公式サイトで随時更新されるため、来場前に確認しておくことをお勧めする。
アウトドアグッズ販売&静岡ご当地グルメ
キャンピングカー周辺のアウトドアギアも、近年はその進化のスピードが著しい。テント・チェア・コット・焚き火台……会場では最新ギアを実際に手に取って確認・購入できるため、キャンプ好きにとっても見逃せないコーナーだ。
さらに毎年恒例となった静岡のご当地グルメを楽しめるフードフェスも開催される。静岡おでん・桜えびグルメ・黒はんぺん……富士山の裾野に広がる食文化を堪能しながら一日を過ごせるのは、地方開催ならではの特権だ。子どもはステージを楽しみ、大人はキャンピングカーを吟味し、家族全員がそれぞれのペースで満足できる設計になっている点が、このイベントが毎年リピーターを生み出し続けている理由だと思う。
チケット料金・ペット同伴ルール|事前に必ず確認すべき重要事項
このショーは、ファミリーやペット連れの方に非常に優しい設計が施されている。ただし、事前のチケット購入とマナーの把握がスムーズな入場の絶対条件となる。現地で焦ることがないよう、以下を必ず頭に入れておいてほしい。
入場料金(チケット情報)
前売り券は当日券よりも明確にお得で、電子チケットでの事前購入が推奨されている。電子チケットは「電子もぎり」システムに対応しており、入場ゲートでの混雑を大幅に回避できる実用的なメリットもある。
- 前売券(電子チケットのみ):600円
- 当日券(電子チケット):800円
- 当日券(紙チケット):1,000円
- 中学生以下:無料
- 障がい者の方:手帳提示で本人および付添人1名まで無料
チケットの購入は日本RV協会チケットセンター(公式サイト)にて受付中だ。前売り400円・当日紙との比較では400円の差がある。家族4人で来場すれば、それだけで1,600円の節約になる。手続きは数分で完了するため、来場を決めたその場でポチッておくことを強くお勧めする。
ペット同伴での来場について
大切な家族の一員であるペットと一緒に会場を回れるのも、このショーの大きな魅力のひとつだ。ただし、快適に過ごすためのルールが設けられているため、事前に必ず確認・準備を整えてほしい。
- ペットケア費:1頭につき500円が必要(当日、会場入り口にて支払い)
- 入場可能エリア:ツインメッセ南館・北館のみ(屋外エリアは除く場合あり)
- リード着用:必須。伸縮リードは短く固定すること
- ケージ使用:リード以外にケージでの同伴も可
- 排泄物の管理:放置は厳禁。万が一の不安がある場合はマナーパンツの着用を強く推奨
屋内展示会ゆえ、他の来場者への配慮が特に求められる。自分のペットはしつけが行き届いているという自信があっても、初めての大規模イベントで緊張するケースは珍しくない。マナーパンツの事前装着と、短めのリード固定は「お守り代わり」として実践しておくと安心だ。
会場アクセス完全ガイド|大型キャンピングカーで来場する方への重要情報
会場となるツインメッセ静岡は、公共交通機関でも車でもアクセスしやすい好立地にある。ただし、キャンピングカーオーナーには絶対に事前確認が必要な「高さ制限」の罠が存在する。ここは業界人として特に強調しておきたいポイントだ。
車でのアクセス|高速道路別の所要時間
- 東名高速道路「静岡IC」から:約15分
- 東名高速道路「日本平久能山スマートIC」から:約10分(最寄りスマートIC)
- 新東名高速道路「新静岡IC」から:約25分
- JR静岡駅南口からタクシー:約7分

【キャンピングカーオーナー必読】駐車場の選び方
ここは本当に重要なので、太字で繰り返したい。施設内立体駐車場の高さ制限は2.1m。一般的なキャブコンやハイルーフのバンコンは、ほぼ確実に入庫できない。
施設内立体駐車場の料金は60分200円と良心的な設定だが、高さ制限にひっかかる車両が多いため、ゲートで引き返す事態になりかねない。キャンピングカーで来場される方は以下の2択から事前に計画を立てておこう。
- 【施設内立体駐車場】料金:60分200円 / 高さ制限:2.1m / 対象:普通乗用車・車高の低い軽キャンパーなど
- 【大型キャンピングカー専用臨時駐車場(理研軽金属工業敷地内)】料金:無料 / 高さ制限:なし(大型対応) / 対象:キャブコン・バスコンなどの大型車両
自慢の愛車で乗り込む方には、専用の無料臨時駐車場が別途用意されているのは大きな安心材料だ。ただし、どちらの駐車場においても夜間の宿泊(車中泊)は禁止されている点は厳守してほしい。
公共交通機関でのアクセス
- 路線バス:JR静岡駅北口11番乗り場「登呂コープタウン行き」に乗車、約10分で「南郵便局ツインメッセ前」下車。駅から徒歩圏内の好アクセス。
- 電 車:静鉄電車「静鉄春日町駅」下車、徒歩約12分。
公共交通機関を使う場合は、帰りの混雑も考慮して余裕のあるスケジュールを組むことをお勧めする。特に週末の午後はバス乗り場に行列ができることが予想される。
業界人が語る|なぜ今、このショーに行くべきなのか
最後に、長年自動車業界に身を置く者として、率直な意見を述べたい。
キャンピングカーは今や「趣味の車」という枠を大きく超えた存在になっている。南海トラフ地震の懸念が高まる中、災害発生時の「動く避難所・住居」としての機能は、行政やメディアでも真剣に語られるようになった。テレワーク・ワーケーションの普及とともに、電源・通信環境を備えたモバイルオフィスとしての需要も急増している。そしてもちろん、日常の移動と旅を一体化させる新しいレジャーの形としての魅力は言うまでもない。
「いつかはキャンピングカーを」と頭の片隅に置いている人は多いが、実際に購入に踏み切れない最大の理由のひとつが「どの車種が自分に合っているかわからない」という情報不足だ。そのギャップを埋めるのに、100台規模の展示会以上の場はない。スペックシートと写真だけではわからない「実際に寝たときの天井の高さ感」「ベッド展開のしやすさ」「収納の実用性」——これらは体で覚えるしかない情報だ。
2026年モデルの軽キャンパーの進化、カスタムバンコンのセミオーダー文化の台頭、大型車両の最新電装システム——これだけのトレンドを一か所で「見て・触れて・乗り比べる」機会は、全国広しといえど年間を通じてそう多くはない。東京のジャパンキャンピングカーショーは規模こそ大きいが、静岡まで来て展示会に行く人の密度は異なる。より熱量の高い来場者が集まるこのショーは、出展ビルダー側も「気合いの入った展示」をしてくることが多い。
富士山の見える静岡の初夏に、ぜひ足を運んでみてほしい。「人生を豊かにする1台」との出会いが、あなたを待っているはずだ。
まとめ|イベント情報を一覧で確認
- イベント名:ふじのくにキャンピングカー&アウトドアショー2026
https://jrva-event.com/event/fujinokuni2026/ - 開催日:2026年6月13日(土)・14日(日)
- 時間:10:00〜17:00
- 会場:ツインメッセ静岡 北館・南館(静岡市駿河区曲金3-1-10)
- 展示台数:約100台(過去最多)
- 入場料:前売り電子チケット600円 / 当日電子800円 / 当日紙1,000円 / 中学生以下無料
- ペット同伴:可(1頭500円、リード必須)
- 駐車場:施設内(60分200円・高さ2.1m制限)/大型車専用無料臨時駐車場あり ※車中泊不可
- アクセス(車):東名静岡ICから約15分・日本平久能山スマートICから約10分
- アクセス(公共交通):JR静岡駅北口11番乗り場「登呂コープタウン行き」約10分「南郵便局ツインメッセ前」下車
- チケット購入:日本RV協会チケットセンター(https://jrva-event.tstar.jp/)
※掲載情報は2026年5月時点のものです。最新情報は必ず公式サイトにてご確認ください。

