この記事で分かること:ディスプレイオーディオの実力、内装の質感格差、PDA(プロアクティブドライビングアシスト)の違和感、4WDの乗降問題、リアデザインのコストカット、ハイブリッド特有の異音、3列目シートの快適性、パワーバックドアの使い勝手、複雑なオプション構成、そして維持費とリセールへの懸念——の10点です。
購入を検討している方はもちろん、すでにオーナーの方にも「あるある!」とうなずいていただける内容になっています。
- 「使い勝手が最悪」と言わせる新世代ディスプレイオーディオの落とし穴
- 「400万出してこれ?」内装の質感とバランスの悪さ
- 「勝手にブレーキ」プロアクティブドライビングアシスト(PDA)の違和感
- ファミリーカーとして致命的——4WDモデルの「床の高さ」と乗降性の悪化
- フロントは先進的なのにリアが「昭和」——豆電球ウィンカー問題
- 燃費はいいけど音が気になる——ハイブリッド特有の異音とエンジン音
- ワンタッチで跳ね上がる代償——3列目シートの快適性と居住性
- 15万円の価値はある?パワーバックドアの作動音と操作ボタン配置
- 「これだけ欲しい」が通らない——抱き合わせだらけのオプション構成
- 「買ったあと」が怖い——維持費の増大とリセールへの不安
- 📋 10の不満点 まとめ
- 🏁 後悔しないために——これから購入するあなたへ
「使い勝手が最悪」と言わせる新世代ディスプレイオーディオの落とし穴

新型から採用された10.5インチのディスプレイオーディオPlus(コネクティッドナビ)は、一見するとスペックの塊です。Apple CarPlayやAndroid Autoに対応し、DCM(車載通信機)を標準装備するなど、現代的なコネクティビティを体現しています。しかし実際に使い込んだオーナーからは「改悪だ」との声が後を絶ちません。
高速道路での「到着予想時刻非表示」問題
最も多い不満のひとつが、高速道路・有料道路上のPA・SAへの到着予想時刻が表示されないという仕様です。一般道の目的地までの残り時間は表示されるのに、高速利用中のインターやPAまでの時間が分からない。子供連れのドライブで「あと何分でトイレ休憩できる?」を即答できないのは、ファミリーカーとして致命的なUXの欠陥と言えます。
10.5インチの大画面を活かせない「画面分割廃止」
従来のナビシステムでは当たり前だった2画面分割表示(地図+音楽情報など)が廃止されています。せっかくの10.5インチという大画面が、常に1つの情報しか表示できないシングルビューで運用されるのは、大きなもったいなさを感じさせます。
お気に入り登録の「ジャンル分け不可」問題
登録地点を「カフェ」「ラーメン」「ガソリンスタンド」などのジャンルで分けることができず、登録数が増えると目的地を探すのが非常に困難になります。スマートフォンのマップアプリであれば当然できる操作が、30万円超のオプションを含むナビシステムでできないのは、ユーザーの期待値を大きく裏切るものです。
Wi-Fi仕様の「囲い込み」設計
自宅のWi-Fiを車内で拾わない仕様になっています。これはトヨタが提供する月額約1,000円の車内Wi-Fiサービスに誘導するための設計だという見方があります。さらに、走行中のテレビ視聴を可能にする「TVキャンセラー」を取り付けると、ディスプレイオーディオPlusの自動運転アシスト連携機能が停止し、GPS連動も切れてナビが機能しなくなるという問題も報告されています。
「純正ナビに30万以上払ったのに、スマホのGoogleマップのほうがよっぽど使いやすい。正直、社外ナビにすれば良かったと後悔しています」(ノアZ・ハイブリッドオーナー)
純正ナビに不満があるなら、あえてディスプレイオーディオ・レスが選べる「Xグレード」を選択し、社外ナビを組み込むという選択肢があります。コスト重視かつナビの使い勝手を重視するユーザーには、実は非常に理にかなった選択です。
「400万出してこれ?」内装の質感とバランスの悪さ

インテリアについては「先代より高級感が増した」という好意的な評価も多い一方で、価格帯に対するクオリティの期待値との乖離が指摘されています。特にオプションを加えると総額400〜500万円にも達するこのクラスの車に乗り込んだとき、目に飛び込んでくる「樹脂剥き出し」の部位は、ユーザーを落胆させます。
「良い場所」と「悪い場所」の質感の激しい格差
インパネ上部やダッシュボード上面はソフトパッドが採用されており、触れると確かに上質感があります。ところが、センターコンソールボックスのサイドや下部、ドアパネルの下半分などは樹脂剥き出しのまま。「視線が上に行けば高級車、下に行けば商用バン」という非常にアンバランスな内装は、真面目に見ればみるほど「コストダウン戦略が透けて見える」と感じさせます。
前席USBポート1口問題
グレードによってはフロントのUSBポートが1口しかない仕様があります。運転席と助手席で1口を共有しなければならず、加えて後席の子供たちのスマホ充電まで考えると、現代の多人数乗車を想定した設計とは言い難い。これも上位グレードのオプションで解決できますが、追加費用が必要です。
グレードによるシート表皮の露骨な差別化
ZグレードはブラックまたはホワイトのSynTex(合成皮革)が採用されますが、Gグレード以下はファブリックシートが基本です。ハンドルもZとGは本革巻きですが、Xはウレタンとなり、ドアノブやシフトレバー・パワーウィンドウボタンの仕上げも変わります。予算を削って下位グレードを選ぶと、見た目の質感差は想像以上に大きく感じられます。
「オプションモリモリで400万を超えたのに、ドアを閉めると樹脂のガタつきが気になる。同じ価格帯の輸入ミニバンとは比べものにならない内装のチープ感がある」(ヴォクシーS-Zオーナー)
「勝手にブレーキ」プロアクティブドライビングアシスト(PDA)の違和感

90系の大きな進化ポイントとして宣伝されているプロアクティブドライビングアシスト(PDA)は、先行車・歩行者・交差点の状況を先読みしてエンジンブレーキを強めたり、ステアリング支援を行ったりする機能です。事故防止の観点からは意義深い装備ですが、実際の使用感には根強い違和感が報告されています。
「意図しないタイミングで勝手に減速する」問題
信号が赤の際や、先行車との距離が縮まっている場面で、ドライバーの操作なしにエンジンブレーキが強まり、クルマが勝手に減速します。スムーズに流れる交通の中でこれが起きると、後続車に追突されるリスクや、運転リズムが崩れるストレスが生じます。特に自分のペースで運転したいドライバーには、非常に不向きな機能です。
「ブレーキの遊びが多い」感覚的な違和感
複数のオーナー・試乗レポートで指摘されているのが、ブレーキペダルの踏み始めの「遊び」が多く感じられる点です。特に下り坂でブレーキをかけ始めると、効き始めるまでに若干のタイムラグを感じるという声があります。PDAとの複合的な制御が影響している可能性も否定できません。
依存による「ドライバー技能の劣化」リスク
3段階で支援タイミングを変更できますが、デフォルト設定の強さに慣れてしまうと、PDA非搭載の車両に乗り換えたときにブレーキ操作が遅れる恐れがあります。便利な機能が、逆に人間の運転スキルを低下させてしまう「人間をダメにするシステム」になりうるという懸念は、業界関係者として無視できません。
PDAは初期設定のまま使うと「強すぎる」と感じるユーザーが多いため、納車後すぐに設定メニューから支援レベルを「弱め」に変更することをお勧めします。それでも違和感がある場合は、試乗の段階でディーラーに各設定での動作を確認することが重要です。
ファミリーカーとして致命的——4WDモデルの「床の高さ」と乗降性の悪化

子供やお年寄りを乗せる機会の多いファミリーミニバンにとって、乗り降りのしやすさは最重要項目のひとつです。しかし新型90系は、先代80系と比較してフロア高が20mm高くなっています。これだけでも体感差はあるのですが、問題は4WDモデルにあります。
「3〜5cm」4WDはさらに高くなる
4WDモデル(ハイブリッド・ガソリン問わず)は、リヤアクスルのメカニズムが追加されることでフロアがさらに高くなり、2WDモデルと比べておよそ3〜5センチほど床が高くなります。雪国や山間部で4WDを選びたいユーザーが多い一方で、そういったエリアこそ子供連れや高齢家族との外出が多いため、この問題は非常に皮肉な仕様です。
「ユニバーサルステップ」は必須オプションか
トヨタはこの問題への対策として「ユニバーサルステップ」(税込33,000円)をオプション設定しています。スライドドアの開閉に連動して電動ステップが張り出す便利な機構ですが、これがないと特に小さな子供や足腰の弱い高齢者には「おっこいしょ」と一苦労のレベルです。ファミリーカーとして4WDを選ぶなら、このオプションは事実上「必須」と考えたほうがいいでしょう。
4WD×オットマンの「選べない」問題
さらに追い打ちをかけるのが、4WDモデルではオットマン(足置き)が選択できないという仕様制限です。2列目シートをリムジンのように使える快適利便パッケージのオットマンは、長距離ドライブでの2列目乗客の快適性を大幅に高める装備ですが、4WDを選んだ瞬間にこの選択肢が消えます。雪道安全性と2列目快適性を同時に手に入れることができないのは、ファミリーユースの観点から見て大きな矛盾と言えます。
「雪国在住なので4WDは必須なのですが、母が乗り込むのに毎回大変そうです。ユニバーサルステップは付けましたが、それでも先代のほうが乗りやすかったと言っています」(ノアハイブリッド4WDオーナー)
フロントは先進的なのにリアが「昭和」——豆電球ウィンカー問題
フロントフェイスは、グレードによって流れるシーケンシャルLEDウィンカーを採用するなど、非常に先進的なデザインが与えられています。ところがリアに回ると、ウィンカーランプがいまだに白熱の「豆電球」のまま——という事実に、多くのオーナーが驚かされます。
フロントとリアのデザイン言語のギャップは「前から見るとアルファード、後ろから見ると軽トラ」とまで言われるほど。夜間のリアウィンカーの光量が弱く、後続車からの視認性が低いという懸念も、後方からの追突防止の観点から気になるポイントです。
「社外LED交換」が定番カスタムになっている現実
みんカラやYouTubeを検索すると、リアウィンカーをLEDバルブに交換するDIY記事・動画が大量にヒットします。これは逆に言えば、それだけ多くのオーナーがこの仕様に不満を抱えているということの証明です。数千円〜1万円程度の費用と数十分の作業で改善できますが、300万〜400万円以上の新車を購入してすぐに「改造しなければならない」という状況には、釈然としない思いが残ります。
後方視認性への影響
特にヴォクシーはリアコンビランプ全体のデザインが独創的なため、テールランプやウィンカーがどれかわかりにくいという声もあります。実際にオーナーから「ハザードを点けていても後続車にぴったりつかれることが多い」という報告もあり、デザイン優先による安全性面への影響が懸念されます。
リアウィンカーのLED化は比較的安価にできるカスタムです。ただし、ハイフラ(点滅が速くなる現象)防止のため、ICウィンカーリレーとの交換もセットで行う必要があります。社外品の品質にはばらつきがあるため、信頼性の高いメーカー品を選びましょう。
燃費はいいけど音が気になる——ハイブリッド特有の異音とエンジン音

90系のハイブリッドモデルは、WLTCモード燃費で23.0km/L(2WD)という優秀な数値を誇ります。維持費の面では確かに魅力的ですが、走行中・停車中の「音」に関するクレームは業界でも注目されています。
停車中の「ギギギ」「グゥー」という充電系異音
最も多く報告されているのが、停車中にバッテリーへの充電が切り替わる際に発生するギアが擦れるような異音です。「ギギギ」「グゥー」「キュルキュル」など、表現は様々ですが、コンビニや信号待ちで静かな環境にいると周囲の人も振り返るほどの音量が出る個体も確認されています。トヨタのディーラーも把握している事象ではあるものの、「仕様の範囲内」として対応してもらえないケースも報告されています。
ドライブシャフト異音——部品欠品が続出した初期問題
2022〜2023年の納車車両を中心に、走り出しや停車時に前輪付近から「コンコン」という異音が発生し、ドライブシャフト交換に至ったケースが多数報告されています。ディーラーからは「90系の交換が増えており、部品が欠品中」という回答まで出るほど広範囲に発生し、品質問題として業界でも話題になりました。
加速時の1.8Lエンジン音——ガソリン2.0Lとの差
ハイブリッド車の加速時に1.8Lエンジンが高回転まで回る際の「ガーガー」という音は、ガソリン車の2.0Lエンジンが発する比較的滑らかな加速サウンドと比べると、どうしてもチープに感じられます。ハイブリッドの宿命とも言えますが、「燃費を取るか、乗り心地の質感を取るか」という選択を強いられます。
「納車から3ヶ月後にドライブシャフトからコンコン音が出始めました。ディーラーに持って行ったら『部品が欠品で順番待ちです』と言われ、2ヶ月近くそのまま乗り続けることになりました。新車でこれはちょっと……」(ヴォクシーS-Zハイブリッドオーナー)
ワンタッチで跳ね上がる代償——3列目シートの快適性と居住性
90系ではサードシートの「ワンタッチ跳ね上げ格納」が大幅に改良され、80系では力が必要だった格納作業が誰でも簡単にできるようになりました。これは確かに便利な進化です。しかしその利便性の裏には、乗客にとって重要な「快適性」が犠牲になっています。
クッションの薄さによる「ケツ痛」問題
格納機構をシンプルにするためにシートの骨格が変更され、座面・背もたれのクッションが先代より薄くなっています。短距離や普段使いでは問題ありませんが、高速道路を2〜3時間走るような長距離ドライブでは「お尻が痛くなる」という声が頻出します。3列目は子供が座ることが多いとはいえ、大人が長時間座ることを想定した設計になっていないと感じさせます。
「前後スライドなし」で足元調整できない不便さ
80系では3列目シートが前後にスライドできたため、乗客の体格に合わせた足元スペースの調整が可能でした。しかし90系では3列目シートの前後スライド機構が廃止されています。3列目の足元を広げたければ、2列目シートを前方にスライドするしかなく、2列目の快適性を犠牲にしなければなりません。
3列目ヒンジ部からのビビリ音——複数オーナーが報告
価格.comの掲示板では、3列目シートの跳ね上げヒンジ部分から走行中に「ビビリ音」が発生するという報告が複数の90系オーナーから寄せられています。ディーラーで展開図を見せてもらうとヒンジ部のカバーがタッピングビスのみで固定されているだけだったということで、構造的なコストダウンの影響が疑われます。部品交換対応を受けたオーナーもいれば、「仕様内」と一蹴されたケースもある模様です。
3列目シートの使用頻度が高い家庭(スポーツチームの送迎など)では、シートの痛みが早く出る可能性があります。試乗の際には必ず3列目に実際に座って10〜15分乗車し、クッションの固さを体感しておくことを強くお勧めします。
15万円の価値はある?パワーバックドアの作動音と操作ボタン配置
両手が荷物でふさがっているときに重宝するパワーバックドアは、現代のミニバンにとって人気の装備です。90系のパワーバックドアはオプション設定で、価格は約15万円(パッケージ内容により異なる)。しかし実際のオーナーからは、期待値との乖離が語られることがあります。
静かな場所では気になる「モーター作動音」
パワーバックドアの開閉時に発生するモーターの駆動音は、マンションの駐車場や住宅街の路地など、静かな環境では隣近所が振り返るほどに聞こえます。夜間の帰宅時に気を使うレベルの音量という報告もあり、「静粛性が売りのハイブリッド車なのに」という声が出るのも理解できます。
「どこに閉めるボタンがある?」操作ボタンの迷子問題
バックドアを閉めるためのボタンが、車両サイド(バックドアの開口部横の車体側)という非常に独特な位置に設けられています。これまでのバックドア採用車では「ドア下部のボタン」が一般的だったため、乗り換えたユーザーはボタンの位置が直感的に分からず戸惑います。その結果、「面倒だから手動で閉めてしまう」というオーナーも少なくなく、15万円の投資が活かしきれないという本末転倒な状況が生まれています。
「パワーバックドアを買ったのに、結局いつも手で閉めています。ボタンの位置が慣れるまで全然わからなくて、荷物を持ったまま操作パネルを探すのが逆に面倒になってしまった」(ノアS-Zオーナー)
パワーバックドアのボタン位置は、実車で何度か操作して体に覚えさせることが重要です。また、ハンズフリー(足でキック操作)に対応した上位仕様を選ぶと、そもそもボタン位置を探す必要がなくなるため、そちらのほうが結果的に快適かもしれません。
「これだけ欲しい」が通らない——抱き合わせだらけのオプション構成

購入時に最も多くのユーザーが頭を抱えるのが、90系の複雑かつ「抱き合わせ」構造のオプション設定です。安全装備・快適装備の多くがパッケージ化されており、単品での購入が事実上不可能なケースが多く存在します。
パッケージオプションの「不要な装備も買わされる」弊害
例えば、シートヒーターだけが欲しくても、それが含まれる「快適利便パッケージ」には電動シートやオットマンなど複数の装備が抱き合わせになっており、全て込みで高額な費用を支払わなければなりません。必要な装備だけを選んで最適なコスト配分を実現しようとしても、トヨタのパッケージ販売の壁に阻まれるのです。
下位グレードでは選択すらできない機能の多さ
Xグレードでは、最新の安全支援機能やコネクティビティ系の装備がそもそも設定自体が存在しないケースが多く、予算を抑えながら必要な安全装備だけを加えるという選択肢が限られています。グレード間の「壁」が非常に高いため、「少し上のグレードにしないと欲しいものが全部揃わない」という状況に追い込まれます。
オプション選びの複雑さがディーラー商談を長引かせる
グレード・ボディカラー・駆動方式・オプションパッケージの組み合わせは膨大で、選択肢の多さが逆にユーザーを混乱させ、商談に何時間もかかるケースが珍しくありません。「結果的にディーラーの言われるままに購入した」という後悔は、このモデルに特に多い傾向があります。購入前にWebカタログや総額シミュレーターで十分に研究してから商談に臨むことが必須です。
「欲しいのはシートヒーターだけだったのに、パッケージにしないと付けられないと言われ、結局30万円以上追加してしまいました。半分以上は正直いらない装備でした」(ノアGオーナー)
「買ったあと」が怖い——維持費の増大とリセールへの不安
経済合理性を重視するユーザーにとって、車は「買う瞬間」よりも「持ち続けるコスト」と「売るときの価格」が重要です。新型ノア・ヴォクシーはその両方の観点で、見過ごせない課題を抱えています。
車重増加に伴う自動車税・重量税の負担増
90系は先代80系と比べてボディサイズが拡大し、装備の充実とともに車両重量が増加しています。これは自動車重量税の増加に直結します。また最新のADAS(先進運転支援システム)搭載車は、修理時の工賃や部品代が高額になりやすく、任意保険の車両保険料にも影響することがあります。年間トータルの維持費を計算すると、先代からの乗り換えで年間数万円単位の負担増になるケースも珍しくありません。
「型式指定不正」問題で揺れたトヨタへの信頼
2024年7月には、トヨタが「型式指定」に関する不正を発表し、その対象車種にノア・ヴォクシーも含まれていました。幸いにも安全性確認は数日で完了し、出荷停止は最小限に抑えられましたが、ブランドへの信頼性という観点から中古市場の評価に影響する可能性は否定できません。
リセールの「長期的な不透明感」
現在はノア・ヴォクシーが受注停止になるほどの高需要と納期遅延により、中古車相場は高水準を維持しています。しかし業界専門家の間では、生産が安定し中古市場に90系の在庫が増えていくにつれ、ハイブリッド車でも期待ほどのリセールが得られない可能性が指摘されています。80系が現在でも街でよく見かけるほど普及しているように、90系も数年後には中古市場に多く流通することが予想されるためです。
それでもハイブリッドはリセールで有利
ただしこれは相対的な話で、ガソリン車と比べればハイブリッド車のほうがリセール面では明らかに有利です。実際に先代80系でも、同走行距離のハイブリッド車とガソリン車では10万円以上の下取り差が生まれたケースが報告されています。長期保有を前提にするなら、燃費のよさとリセール双方のメリットからハイブリッドを選ぶ合理性は今後も続くと見られます。
車両購入時に「総額」だけを見るのは危険です。自動車税・重量税・任意保険・車検費用・点検費用・燃料費を含めた「5年間の維持コスト」を購入前に試算することを強くお勧めします。特にディーラー系ローンを使う場合は、金利も含めた実質総コストを必ず確認してください。
📋 10の不満点 まとめ

🏁 後悔しないために——これから購入するあなたへ
ここまで10の不満点を挙げてきましたが、新型ノア・ヴォクシーが「欠陥車」だということでは決してありません。静粛性・燃費・安全性能・室内空間——いずれも同クラスのミニバンの中で高いレベルにあることは間違いありません。国土交通省とNASVAの自動車アセスメント「ファイブスター大賞2022」を受賞していることも、安全性能の高さを客観的に示しています。
ただし、これだけの台数が売れているからこそ「ユーザーの声の絶対数」も多く、不満も広く可視化されています。冷静に評価すれば、多くの弱点は「事前の情報収集と賢い選択」で回避可能なものばかりです。
【具体的な対策ポイント】
乗降のしやすさが気になるならユニバーサルステップは必須オプションと割り切ること。純正ナビに不満があるなら、Xグレードを選んで社外ナビを組む「玄人選択」も有効です。内装の質感を重視するなら上位グレードのZか、特別仕様車を狙いましょう。3列目シートの快適性は必ず試乗で体感すること。オプション構成は事前にWebカタログで入念に研究し、「不要なパッケージを押し付けられないよう」商談前に予算の上限と欲しい装備の優先順位を決めておくこと。
競合との比較も怠らないこと。ホンダ・ステップワゴンは3列目シートの快適性やナビの使い勝手で好評を得ており、日産・セレナはe-POWERによる加速の滑らかさに定評があります。ライフスタイルや家族構成によっては、これらが「より最適解」となる場合もあります。
本記事が、あなたの後悔しない大切な一台選びの一助となれば幸いです。新型ノア・ヴォクシーは、しっかり情報武装して選べば、今なお日本最強クラスのファミリーミニバンであることに変わりはありません。

