カーディーラーの業務課に於ける最重要管理義務は「回送運行許可の取扱い」とこの「封印取付け委託業務の取扱い」にあると思っています。
封印委託は運輸支局から「登録されたナンバープレートと取付けを行う当該車両のフレームナンバーを確認照合し責任をもって封印を行う」業務を任されていることです。管理責任者は重責を負うことになります。
封印委託申請方法
申請が出来るのは自ら自動車を販売するものとなっており、ほぼ自動車ディーラーが対象です。
申請書類について
封印取付け委託申請書の提出と内容
先ずは実際に封印を行う場所の特定が必要になります。本社の業務課のみで一括して封印を行う事業所が一般的ですが効率を考えると営業所で責任者を置き、それぞれの店舗の決められた場所において封印を実施することも可能です。
以下事業所分の提出が必要になります。
----- 申 請 書 -----
〇事業所の名称と所在地
〇委託を受ける業務の範囲について
以下自ら販売する自動車について
- 当該自動車の提示に代えて完成検査終了証の提出により新規登録を受ける場合
- 当該自動車の提示に代えて自動車予備検査証、保安基準適合証又は限定自動車検査証及び限定保安基準適合証の提出により新規登録を受ける場合
- 変更登録又は移転登録受ける場合(道路運送車両法(昭和26年法律185号)第14条第1項の規定により当該自動車の登録番号が変更されるもの(自動車登録令(昭和25年政令第256号)第40条による提示をしたものを除く。)に限る。)
- 変更登録又は移転登録に伴い、車両法第11条第2項(自動車登録令第43条の規定に係る場合を含む。)又は第3項(〇〇県*1の区域に使用の本拠を有する自動車の限る。)の規定による場合にそれぞれ必要となる封印の取付け
封印委託の運用について
実際の運用について語っていきます。
封印は陸運局で頂けるので発行数を記載した指定の書面をもって発行して貰います。発行数に定めはありませんが、事業所の規模や登録台数に応じて個数を定めます。
発行(委託)された封印は施錠のできる場所に保管し厳重に管理します。
管理数が解るように日々の取付け数の管理記録簿をつけます。(前月残数、日々の使用個数、用途、残数)を記載していきます。この記録簿に準じて封印の実施記録簿を日々記載します。(封印日、車台番号)を記録します
封印の管理簿は残数の確認の為、毎月定められた日までに、運輸支局に提出するする必要があります。
封印場所は社内の所定の場所を運輸支局に予め届出しており、封印場には「事務所の名称所在地・委託を受ける業務の範囲」を記載したプレートや看板を設置することが定められています。
社内の敷地平面図を詳細(幅や面積)に記載する必要があり提出に苦労した記憶があります。
業務の範囲について、車両法や関係法令を見て理解できるものでもありません。要するに「諸元が変更されるような自動車の持込検査登録を受ける場合」以外は社内で封印が可能であると理解しています。
<参考 陸運支局における封印>*1の補足説明
県外からの流入や管轄移転登録の場合においては封印が異なるため運輸支局での車両持込封印が必要になりますが、他の管轄の封印を運輸局が用意しているので、管轄登録ナンバーが変更される(種別は変わらないこと)場合においても近隣の運輸局において封印は可能になっています。
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