近未来の自動車とトヨタの思想

EV

日本は自動車のガラパゴスとなるのか?欧州では2035年までにガソリン車ゼロを掲げ、既に公道を走っている自動車の実に4台に一台は既に電気自動車になっています。中国もそれに追随し、アメリカもガソリンセロへ向けて動き出している中、トヨタを中止とする国産車だけがガソリン機関を残しつつハイプリッド車(高級志向車)に執着している。

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環境問題とトヨタの思想

2005年9月も半ば残暑厳しい連休の一日。家族奉仕の為にと弾丸バスツアーを計画して愛知県の山の中へ。そこは愛知万博「愛地球博」の開催地です。その日も20万人を超える来場者。パス停を降りると入場門も見えない長蛇の列です。覚悟はしてきたけれども地獄の一日の始まりです。お目当てはトヨタ館ただ一つに絞って最後尾へ・・・待つこと6時間!家族にとっては良い思い出です。

さて、急に「愛・地球博」の話を持ち出したのは何故でしょう。

バス停から入場口までの導線「動く床」だったような(記憶が間違っているかもしれません)通路には「これどもか」と言わんばかりのDAIHSUの幟が続きます。圧巻のインパクトです。ダイハツもトヨタ系列ですので愛知県と言えば”おひざ元”でもあります。当たり前のシチュエーションとも捉えることができますがトヨタの愛・地球博に対する思い入れ「地球環境と車社会」への思想を感じました。

しかしながら他のメーカーは賛同が余りなく同業者として少し寂しい思いをしたことを覚えています。

自動車業界の環境問題への取り組みという点に於いて、2005年ころ「日本車と低燃費」は世界中の定番自動車環境性能の上ではトヨタが世界をリードしていたというイメージがありました。

今や世界の潮流は電気化(EV)、一歩遅れて水素燃料(FCV)へと続きます。

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クリーンエネルギーが低炭素化へのカギ

現段階において本当に電気自動車は地球にやさしいのか?が大きな課題でもあります。そもそもエネルギー源である電気を作り出す工程に於いて多量の排出ガスを生成しているという意見です。

EV化の進む欧州に於いても全生産電力量に対する自然エネルギーが占める割合はまだまだ40%に過ぎないことからも自動車から排出される炭素ガスだけが悪者という考え方は間違っています。

国内の現状では自然エネルギーと呼ばれる、環境にやさしい発電量がどのくらいあるのでしょうか。国内における発電量の割合を見てみましょう。

上記の表は電源調査統計という資料から小職なりに解りやすく整理した表になります。自然エネルギーの定義(何を自然エネルギーとするのか)やVREという名前の存在、作成してみて新たな発見や考えさせられる事が沢山あります。

VRE(風力+太陽光)の利率だけが内数になっています。変動する自然エネルギーと言われてなるほど自然相手に発電する訳ですから安定して供給をしなければならない電力会社だと主力には使えないのは明らかで、あくまで予備的な供給という考え方は容易に理解できます。

自動車が100%電気自動車になりました!となっても今の現状では脱炭素化にはならないでしょう

国策が電気化の妨げにも

全世界がEVに向かっている中、トヨタや国産車がPHVを推奨しガソリン機関を優遇する政策をとっています。これには大きな理由があって、EV単独に開発を進めていっても、充電できるインフラが各家庭に行きわたるのか若しくは充電インフラが街中に充実した形で整備されるのかという問題を抱えています。これは所謂国家プロジェクトです。

高速道路インター、大手商用モール、公共施設、あらゆる場所に充電ステーションを設置できるのか。

更なる課題として蓄電池(全個体電池)の容量や高速充電への対応と高速充電が出来るステーション設備の拡充が大きな課題となってきます。

この課題は国家を挙げて早急に対応を迫れる問題なのですが、今広がりつつある充電ステーションも充電には余りにも時間がかかるお粗末なもので、今の現状下では先見の目を持つトヨタに於いても安心して電気化にかじ取りをきるには時期早々とみる選択は間違ってはいない。

日本の残されたお家芸、蓄電池開発を待って後出しジャンケンでEV化を進め、現状はハイブリッド路線で、いざというときにはガソリンで走れる付加価値をもった高級車路線を残しつつの戦略にて電気化へむけてのソフトランディングか得策なのかもしれない。

電気化への課題と所感

いずれにしても、日本はEV化においてガラパゴスは避けて通ることはできない現状があります。ですが個体電池の技術をもって巻き返しのできる鍵は握っています。

今後の世界のEV化の動きや業界のEV環境における情報を追っていく目的で「知っとこEV」として記事を作成することにしました。

ディーラーがどのように生き残っていくのか?まさに電気自動車は黒船です。情報として持つべき内容は沢山あると考えます。そんな皆様のお役に立てるよう努めて参ります。

今後とも「知っとこEV」を温かくご愛読下さい。